2019 Fiscal Year Annual Research Report
Survey on the civil litigation system in Japan
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19H01429
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
菅原 郁夫 早稲田大学, 法学学術院(法務研究科・法務教育研究センター), 教授 (90162859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
垣内 秀介 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (10282534)
山本 和彦 一橋大学, 大学院法学研究科, 教授 (40174784)
山田 文 京都大学, 法学研究科, 教授 (40230445)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 民事訴訟 / 意識調査 / 司法制度改革 / 経年比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、アンケート調査により市民にとって利用しやすい民事訴訟制度がどのようなものかを問い、利用しやすい民事訴訟あり方を実証的に示すことによって、今後の制度改革・改善のための民事訴訟の理論や実務のあり方を探るものである。これまでの研究成果によれば、民事訴訟の各側面に関する評価は、一般市民、訴訟経験者ともに経年的に高まる傾向がみられたが、反面、訴訟利用者の訴訟の再利用意志は、回をおって低下する傾向が示されている。今回の調査では、この利用意志の改善に向けどのよう施策が必要かといった点などを中心に過去の調査を発展・展開させる形で新たな調査分析を行う。 具体的には、2019年度は、フォーカス・グループインタビューを実施し、より市民視線での調査にするための情報収集を行う。具体的には、訴訟に要する費用や時間、訴訟の再利用意志の低下原因などについてのディスカッションを促し、市民の視点で何が問題かを改めて検討し直す予定である。そして、それらの成果に基づき、調査票の改定等、本調査の準備を行う。ついで、2020年度には、改定された新たな調査票を用い、本調査を実施する。調査手法や調査規模は、これまでの調査と同様の形で行う予定である。そして、最終年度の2021年度にはその本調査の成果のとりまとめを行う予定である。この取りまとめにあたっては、民事訴訟の利用意志の改善に向けどのよう施策が必要かといった点などを中心に、過去の調査を発展・展開させる形で新たな分析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度は、本調査の準備期間にあたるが、本年度の最も重要な課題であった調査票改定のためのフォーカス・グループインタビューは予定通り実施できた。とくに今回新たな試みとして、インターネットを用いてのフォーカス・グループインタビューをおこなったが、概ね期待通りの成果をえることができた。内容としては、訴訟の躊躇要因、訴訟に要する費用と時間の評価、訴訟の再利用意志の低下原因、訴訟制度に対する評価のジェンダー差、訴訟のIT化の方向性についての質問をなしたが、これまでの調査票にない、いくつかの観点を見いだすことができた。当初は、それらの成果を取りまとめ、本年度中に簡易な予備調査を行う予定であったが、その点はまだ実施に至っていない。しかし、上述のようにフォーカス・グループインタビューによる成果があった点を考えるならば、研究計画は概ね順調に進行しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、前年度に行ったグループ・インタビューの成果を踏まえた調査票の改定を行い。年度後半には本調査を実施する予定である。ただし、現状ではコロナウイルスの影響により、社会情勢が混沌としており、調査を実施しても期待した回答数が得られるか不安な面がある。そのため、調査時期に関しては、社会情勢を見極め慎重に判断する予定である。 2021年度は、前年度の本調査の成果をとりまとめ、民事訴訟制度の今後の改革改善にむけた提言をなす予定である。
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