2020 Fiscal Year Annual Research Report
A fact-finding survey on the structure and conditions of R&D Management
Project/Area Number |
19H01488
|
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
羽田 尚子 中央大学, 商学部, 教授 (80384022)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
乾 友彦 学習院大学, 国際社会科学部, 教授 (10328669)
池田 雄哉 文部科学省科学技術・学術政策研究所, 第1研究グループ, 主任研究官 (40836433)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 研究開発 / マネジメント / 高度人材 / イノベーション / 設問表調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、博士号保持者の高度専門知識が組織内外で活用される構造を、研究組織管理・人的資本管理に関する設問票調査を基に解明することにある。 令和2年度の成果としては、乾・池田が高度人材とイノベーション生産性に関する分析を行い、書籍の1章として公表した。また、乾・池田は、高度研究人材の管理とイノベーション生産性に関するワーキングペーパー(柿埜真吾との共著)を公表した。さらに分析を進めた論文を、書籍の1章として公刊した。乾は、特許データを用いて研究開発人材の多様性とイノベーションの実現を検証した論文(枝村一磨との共著)が、国内学術誌に採択された。羽田・池田は、2013年と2015年の全国イノベーション調査を接合したサンプルを用いて、イノベーションの新規性が企業成長に及ぼす影響について検証したワーキングペーパーを公表した。羽田は『研究開発マネジメントに関する実態調査』の設問項目の構築と調査結果を記述的にまとめ、書籍(研究協力者である小野有人との共著)を公刊した。また、同調査結果を基に、研究開発プロジェクト管理法とイノベーションの新規性との関係、企業文化との同関係に関する考察論文(小野有人との共著)を大学紀要に公刊した。 この他、本研究のテーマと直接関係するものではないが、乾は、規制が多国籍企業の企業行動に及ぼす影響を検証した論文(池内健太、小橋文子、 Qizhong Yangとの共著)が、国際学術誌に採択された。乾・池田は、海外M&Aが被買収先の企業に及ぼす影響を分析したワーキングペーパー(鈴木真也との共著)を公表した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和2年度は、初期の分析結果を海外研究協力者の所属機関・海外の学会等で報告し、コメントをもらいながら改定する計画であった。COVID-19による渡航規制のため、研究の遂行はやや遅れた。ただし、初期の分析結果については、既に海外研究協力者からコメントを得ており、統計的な分析を進めて、学術論文の第一稿として完成済である(近日中にディスカッションペーパーとして公刊予定の段階にある)
|
Strategy for Future Research Activity |
乾・池田は、博士人材、経営組織とイノベーションとの関係を複数のデータベースを接合した分析サンプルにより検証する。羽田は、『研究開発マネジメントに関する実態調査』の個票データを企業情報・財務情報データベースと接合した分析サンプルにより、研究開発プロジェクト・マネジメントとイノベーションの実現、プロジェクト・マネジメントが新規性の高いイノベーションに及ぼす影響について検証する(小野有人、栗原仰基との共同研究)。最初の分析結果はディスカッションペーパーにまとめ、国内外の学会等で報告をする。コメントを基に改定し、最終的には、国際的に定評のある学術雑誌へ投稿する。国際ワークショップの開催も念頭に置いているが、社会情勢を考慮した上で判断したい。
|
Research Products
(14 results)