2020 Fiscal Year Annual Research Report
高校生男女の大学学部選択要因の実証分析:将来的な女性活躍推進への提言に向けて
Project/Area Number |
19H01497
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
臼井 恵美子 一橋大学, 経済研究所, 教授 (50467263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松倉 力也 日本大学, 経済学部, 准教授 (00409145)
根本 二郎 名古屋大学, アジア共創教育研究機構(経済), 教授 (20180705)
中村 さやか 名古屋大学, 経済学研究科, 准教授 (20511603)
奥村 綱雄 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 教授 (90323922)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 労働経済学 / 教育経済学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、高校生の大学進学時の選択に関する社会調査を実施する。この調査では、進路、学業、生活展望を調査し、理工系分野への女子の進学が伸び悩む原因や、女子の意識などを多角的視点から追究する。それらの分析に基づいて、我が国の将来を担う若い世代の考え方を、人生の早い段階から把握し、今後の女性活躍推進に対して有効な政策を、事実証拠に基づいて具体的に提言する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
令和2年度には、前年度(令和元年度)に実施したアンケート調査の分析を踏まえて、新たなアンケート調査を実施した。 同時に、女性活躍政策の政策形成プロジェクトの一環として、女性医師のキャリア経路の分析を行った。厚生労働省「医師・歯科医師・薬剤師調査」の医師届出票に基づき、医師免許取得以降の医師のキャリア経路を追跡するデータを整備し、その上で、医師の診療科とその後の専門医資格取得へのキャリア経路を分析した。キャリア形成過程の一つの指標となる専門医資格の取得の状況をみると、女性医師の割合が高い診療科(産婦人科、小児科、麻酔科)においては、医師として初期の段階で取得する基本領域の専門医資格に関しては、女性医師の方が男性医師よりも取得する傾向が高く、男性医師の方は、初職とは別の診療科の基本領域の専門医資格を取得する傾向があった。その一方、女性医師の割合が低い診療科(外科、内科、脳神経外科、整形外科、泌尿器科)においては、基本領域の専門医資格について、女性医師の方が男性医師よりも取得している傾向が低かった。また、ほとんどの診療科において、男性医師に比べると女性医師は、より専門的なスキル獲得を示すサブスペシャリティ領域の専門医資格を取得している傾向が低かった。その内容については、学術誌に掲載、及び日本学術会議主催「持続可能な社会のための科学と技術に関する国際会議2020」において報告した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度には、令和元年度、令和2年度に実施した調査結果の分析を推進し、そこで得られた知見を反映した新たなアンケートの実施を準備する。 とくに、厚生労働省「医師・歯科医師・薬剤師調査」を活用することにより、医師の診療科選択の男女差についてさらに分析を深めて、女性医師のさらなる活躍を実現する具体的な方策について提言する。
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[Journal Article] Social Security Around the World2021
Author(s)
Bernardo L. Queiroz, Rikyia Matsukura, Joze Sambt
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Journal Title
Gu, Danan, Dupre, Matthew E. (Eds.) Encyclopedia of Gerontology and Population Aging, Springer 所収
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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