2020 Fiscal Year Annual Research Report
批判的犯罪学の観点をふまえた非行からの離脱過程に関する研究
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19H01558
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡邊 健 京都大学, 教育学研究科, 教授 (40356209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 毅 帝京大学, 文学部, 准教授 (80459388)
平井 秀幸 四天王寺大学, 人文社会学部, 准教授 (00611360)
竹中 祐二 北陸学院大学, 人間総合学部(社会学科), 准教授 (40631578)
相澤 育郎 立正大学, 法学部, 助教 (90715393)
西本 佳代 香川大学, 大学教育基盤センター, 准教授 (20536768)
相良 翔 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (40736469)
藤間 公太 国立社会保障・人口問題研究所, 社会保障応用分析研究部, 第2室長 (60755916)
都島 梨紗 岡山県立大学, 保健福祉学部, 講師 (70779909)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 社会学 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)批判的犯罪学とその関連分野に関する諸研究のレビューを進めるなかで、生存保障の課題に学術的にアプローチする際に規範的考察が不可欠であることが確認された。とりわけ「社会化」や「選抜・配分」といった概念を軸に生存保障を考える社会学的アプローチにおいては、能力欠如という逸脱ラベルを人々に貼りながら能力付与を通じた生存保障を図る図式に立っており、このアプローチは普遍的な生存保障の課題と矛盾することが明らかになった。また、批判的犯罪学の「批判」の意味内容等に関する理論的考察を進め、その成果を書籍として発表するための草稿を準備し、メンバー内で検討会を開いて原稿のブラッシュアップをはかった。 (2)少年インタビュー調査を継続した。1回につき最大1時間30分程度の半構造化インタビューを、可能な限り縦断的な形で実施した。調査実施後ただちにデータ化(逐語録の作成)を行った。これまでに得られたデータから、少年院に入院した経験の意味づけ等に着目した予備的考察が行われた。また、少年インタビュー調査に基づく知見を整理し、これらを書籍として発表するための草稿を準備し、メンバー内で検討会を開いて原稿のブラッシュアップをはかった。 (3)非行からの離脱における規範(望ましい離脱のあり方)の形成・発展過程を明らかにするために、新聞・雑誌記事の内容分析を開始した。その予備的な分析結果についてメンバー内で検討会を開いて検討し、次に行う分析の指針を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね交付申請書に記載した通りに進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的に当初の予定通りに進める。ただしパンデミックの影響により予定通りに調査ができない可能性がある。その場合には調査時期を繰り下げて対応する予定である。
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Research Products
(12 results)