2020 Fiscal Year Annual Research Report
A Basic Research for Theory and Practice of Community Organizing
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19H01589
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
室田 信一 東京都立大学, 人文科学研究科, 准教授 (00632853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石神 圭子 福岡女子大学, 国際文理学部, 講師 (20640866)
小田川 華子 東京都立大学, 人文科学研究科, 客員研究員 (60424991)
篠田 徹 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (60196392)
竹端 寛 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (90410381)
津富 宏 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (50347382)
林 大介 東洋大学, 人間科学総合研究所, 客員研究員 (60708379)
藤井 博志 関西学院大学, 人間福祉学部, 教授 (60336815)
渡辺 裕一 武蔵野大学, 人間科学部, 教授 (70412921)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | コミュニティ・オーガナイジング |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は前年度の蓄積を参考に、コミュニティ・オーガナイジングの基盤となる考え方の整理を、内部の研究会と公開研究会を通して深めた。本研究で計画されている調査研究の方法として、当初予定冴えれていた社協や労働組合を対象とした実態把握の量的調査ではなく、当該分野でCOの実践をしてきた先駆者などへのインタビュー及び研究会での報告を通して、その分野のCOの実践について研究することが研究会の議論を経て決まった。2020年度の実績は次のように整理できる。 1)研究代表者の室田による報告(コミュニティ・オーガナイジングとは何か)を通して、研究分担者及び研究協力者の考えるコミュニティ・オーガナイジングについて報告を行い、今後の研究の基盤となるコミュニティ・オーガナイジングの概念の整理を行なった。 2)アメリカでコミュニティ・オーガナイジングを推進する最も著名な団体であるIAFのシニア・アドバイザーのMichael Gecan氏による公開研究会を開催して、アメリカにおけるオーガナイジング、特にパワー・オーガナイジングについて理解を深めた。 3)北海道大学教授の吉田徹氏を研究会のゲストとしてお迎えして、リベラリズムとコミュニティ・オーガナイジングの関係について議論を深めた。 4)立教大学教授の藤井敦史氏を研究会のゲストとしてお迎えして、イギリスのコミュニティ・オーガナイジングの実践についてCitizen's UKの事例を中心に学び、議論を深めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、対面式の研究会の開催を見合わせた。研究会の運営方針の変更により、2020年度の前半の活動は低調であったが、オンライン会議システムを導入する方法により後半は昨年度以上に活発な研究活動を推進することができた。特に、アメリカの実践者や北海道の研究者をゲストに迎えて(公開)研究会を開催できたことは大きな成果であった。 対面ではなくオンラインでのコミュニケーションが円滑になったことで、メールによる研究対話の場を設けることができ、多様な専門性と関心から参加している研究会のメンバーの中でコミュニティ・オーガナイジングの考え方について意見交換ができたことも大きな収穫であった。議論が終結したわけではなく、研究会を通して継続的に議論していくことになるが、最終年度のアウトプットのイメージを共有することができた。 また、2019年度から作成してきたコミュニティ・オーガナイジングに関するポータルサイト(Organizer's Tool Box)の内容を更新して、動画や研究会の様子なども配信している。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度の議論を踏まえて、2021年度は最低月1回の定例研究会を開催することになった。偶数月は外部のゲストを招いて、現場の実践や国際的な視点を得るための報告をしていただく。奇数月は研究班のメンバーによる報告を実施する。なお、偶数月のゲストとして、『コミュニティ・オーガナイジング』の著者である鎌田華乃子氏や、『コミュニティ・オーガナイザーのレジェンド佐山満夫の挑戦』の著者の塚口伍喜夫氏、DPI日本会議の尾上浩二氏、オーストラリアにおけるコミュニティ・オーガナイジングに詳しいAmanda Tattersall氏などを予定している。 それらの研究を経て、2022年度には成果物として「コミュニティ・オーガナイジング白書(仮)」の発刊に向けてコンテンツを充実させている。現時点では白書の内容として次を予定している。 (1)COをめぐる議論、(2)日本におけるCOの実践、(3)COの研修プログラム、(4)海外のCOの実践
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Research Products
(23 results)