2021 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児期の見るからこころへ:就学前後における発達予後を検討する
Project/Area Number |
19H01655
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
中川 敦子 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (90188889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 香代 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 准教授 (10467227)
永井 幸代 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (30769550)
宮地 泰士 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (60444345)
鋤柄 増根 公立小松大学, 保健医療学部, 教授 (80148155)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 気質 / 注意 / 感覚運動 / 乳幼児 |
Outline of Annual Research Achievements |
神経発達の問題の早期兆候を明らかにすることを目的に、3群(環境省エコチル追加調査参加者、極低出生体重児群(出生体重1500g未満)、一般児群)を対象に縦断研究をおこなってきた エコチル追加調査では、5歳半の協調運動発達の評価を、Developmental Coordination Questionnaire (DCDQ)を用いて行い、その合計得点が全体の-1.5SD以下の82名をDCD群、-1.5SDより高い値の1205名を定型発達(Control)群とした。両群の2歳、3歳半、5歳半時点の気質特性を調べた結果、DCD群はControl群に比べ、全ての時期でEffortful control(自己制御性)が有意に低く、Negative affect(負の情動性)が有意に高かった。また、3歳半時にEffortful controlが高い方が5歳半時の協調運動発達の予後が良く、3歳半時のNegative affectが高い方が5歳半時の協調運動発達の予後が悪い傾向がみられた。 一方、早産・極低出生体重(VLBW)児は、社会的刺激への注視が少ないことが指摘されているが、彼らは正期産児よりも自閉スペクトラム症(ASD)等の発達障害のリスクが高く、注視の少なさが低出生体重児の特徴であるのか、発達障害の影響であるのかは明らかではない。そこで、VLBW児と一般児の注視率の縦断的変化と発達予後との関連について検討した。その結果、VLBW児の総注視率は一般児に比べて総じて低く、注意欠如多動症(ADHD)特性をもつVLBW児は月齢があがっても、ばらつきが大きかった。 そのほか、ASDのハイリスク児では左視野への注意の解放が困難であるという先行研究に依拠して、一般児群において注意の解放と気質の関連を調べた。その結果、月齢6か月で左視野への注意の解放の困難さとなだめにくさの関連が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍にあったため、一時、極低出生体重児群、一般群の両群の縦断研究が滞ったので、その後、データ処理や成果発表が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
エコチル追加調査に関しては引き続き調査を継続し、これまで集積してきたデータについてはを連結し分析にはいる。また、一方で、本研究の成果を社会的還元することにも努め、学術集会のみならず、メディカルスタッフや教育関係者の研修会や、市民の公開講座などにも積極的に参加する。
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[Journal Article] Impact of School Closures due to COVID-19 on Children with Neurodevelopmental Disorders in Japan.2022
Author(s)
Kawaoka, N., Ohashi, K., Fukuhara, S., Miyachi, T., Asai, T., Imaeda, M., & Saitoh, S.
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Journal Title
Journal of autism and developmental disorders,
Volume: 52
Pages: 2149-2155
DOI
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