2019 Fiscal Year Annual Research Report
Research on guideline for children's zoo and aquarium ( environmental education ) for SDGs
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19H01666
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
朝岡 幸彦 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (60201886)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日置 光久 東京大学, 海洋アライアンス, 特任教授 (10181059)
赤見 理恵 公益財団法人日本モンキーセンター, その他部局等, 学芸員 (50414107)
笹川 孝一 法政大学, キャリアデザイン学部, 教授 (70178630)
飯沼 慶一 学習院大学, 文学部, 教授 (90711052)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 動物園・水族館教育 / SDGs / 理科教育 / 生活科教育 / 総合的な学習の時間 / ESD |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究計画を遂行するために3つの課題に取り組んだ。 (1) 一人ひとりの子どもが、SDGs(持続可能な開発目標)の実現の主体となるための動物園・水族館教育(環境教育)ガイドラインを作成するための基礎調査を行う体制を作った。①理科及び生活科、②総合的な学習の時間におけるカリキュラムに関わるガイドラインの作成するために、本研究プロジェクト内に①理科・生活科教育グループ(日置、飯沼)、②総合的な学習の時間グループ(朝岡、笹川、赤見)を立ち上げた。 (2)「子どもと動物とのふれあい」を重視した動物園・水族館教育の実践的な課題と可能性を整理するために、日本動物園水族館教育研究会(Zoo教研/会長・高橋宏之/千葉市動物公園)関係者との協力について意見交換を行った。ユニークで特徴的な教育活動を実践しているコミュニティ型動物園・水族館及び動物園・水族館のコミュニティ機能を持つ事例として、まず研究代表者<朝岡>及び分担者<飯沼>が定期的に実践している恩賜上野動物園子ども動物園ステップでの「不忍ラボ」(毎月1回、学習院大学と東京農工大学の学生が企画・実践する環境教育事業)を軸に、飯田市立動物園、井の頭自然文化園、アクアマリンふくしま等の事例を調査・分析した。 (3) JAZA及びZoo教研、自然体験学習実践研究会と連携して、JAZA加盟施設及びJAZAに加盟していない動物園・水族館における教育実践の実態調査の準備を開始した。 (4)こうした研究成果の一部を、『自然体験学習実践研究』2巻3号(自然体験学習実践研究会、2019年12月25日発行)で公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1) 動物園・水族館教育(環境教育)ガイドライン作成のための2つの研究グループ、①理科・生活科教育グループ(日置、飯沼)、②総合的な学習の時間グループ(朝岡、笹川、赤見)を立ち上げるうえで、代表者と分担者2名(日置、笹川)が前年度までの「持続可能な開発のための教育(ESD)における湿地教育の役割に関する研究」(基盤研究(B)(一般)2015~2018年、15H02865)で共同研究の実績を積み上げてきたことの意義は大きかった。 (2)研究代表者及び分担者・協力者の多くが、日本動物園水族館教育研究会(Zoo教研/会長・高橋宏之/千葉市動物公園)に入会し、大会への参加・発表にとどまらず、執行部との意見交換を積極的に行った。 (3)動物園・水族館の事例として、研究代表者<朝岡>及び分担者<飯沼>があしかけ3年間にわたる定期的な実践を恩賜上野動物園子ども動物園ステップでの「不忍ラボ」(毎月1回、学習院大学と東京農工大学の学生が企画・実践する環境教育事業)で継続した。飯田市立動物園、井の頭自然文化園、アクアマリンふくしま等でも調査を行い、一部の組織と来年度の共同研究の打ち合わせを行った。 (4) JAZA加盟施設及びJAZAに加盟していない動物園・水族館における教育実践の実態調査のための基礎資料の収集を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大によって多くの動物園・水族館が「休園」「閉館」となっているため、当初の研究計画に修正を加えざるを得ない。こうした状況を踏まえて、今年度は以下の方法で研究を進める。 (1)新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大による動物園・水族館等における教育活動への影響を調査・分析するために、動物園・水族館及び関連団体のホームページ等で公表されているデータを中心に資料の収集を行う。 (2)動物園・水族館等の活動の「再開」を待って、上野動物園子ども動物園ステップでの「不忍ラボ」及び井の頭自然文化園における参与観察を続ける。その活動を通じて、動物園・水族館教育(環境教育)ガイドライン作成の基礎となるプログラム、カリキュラムの開発を進める。 (3)これまでに公表されている動物園・水族館教育の実践事例をもとに、新学習指導要領を踏まえた理科教育、生活科教育、総合的な学習の時間でのガイドライン作成の準備を、それぞれの研究グループで進める。 (4)調査及び出張の「解禁」を待って、各地の動物園・水族館の聞き取り調査、学会等での成果の発表と検討を進める。
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Research Products
(11 results)