2021 Fiscal Year Annual Research Report
読書行為の多様性に対応する発達モデルに基づいた包括的学習支援アプローチの開発
Project/Area Number |
19H01670
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
守田 庸一 三重大学, 教育学部, 教授 (60325305)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 智生 岡山大学, 教育学域, 教授 (00171786)
幾田 伸司 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (00320010)
寺田 守 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (00381020)
中西 淳 愛媛大学, 教育学部, 教授 (10263881)
山元 悦子 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (20220452)
稲田 八穂 筑紫女学園大学, 人間科学部, 教授 (20612518)
砂川 誠司 愛知教育大学, 教育学部, 講師 (20647052)
村井 万里子 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (30174262)
宮本 浩治 岡山大学, 学術研究院教育学域, 准教授 (30583207)
住田 勝 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (40278594)
冨安 慎吾 島根大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (40534300)
中井 悠加 島根県立大学, 人間文化学部, 准教授 (40710736)
上山 伸幸 創価大学, 教育学部, 准教授 (40780325)
植山 俊宏 京都教育大学, 教育学部, 教授 (50193850)
上田 祐二 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (50213369)
原田 大樹 福岡女学院大学, 人間関係学部, 准教授 (50756492)
坂東 智子 山口大学, 教育学部, 准教授 (60634764)
河野 智文 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (70304144)
山元 隆春 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (90210533)
若木 常佳 福岡教育大学, 大学院教育学研究科, 教授 (90454579)
長岡 由記 滋賀大学, 教育学部, 准教授 (90615915)
辻村 敬三 大阪成蹊大学, 教育学部, 教授 (90712505)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 読書行為 / 発達モデル / 包括的学習支援 / 質的研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、2019年度(初年度)において読書行為の多様性を探索するための基礎的な調査を実施した。この調査結果の分析と考察をふまえながら、2020年度には大規模実態調査に基づいた読解戦略診断基準を導出する予定であった。 しかしながら、新型コロナウィルス感染症対策のため計画していた調査を行なうことができなかった。そのため理論的検討を中心に、「グラウンデッド・セオリー・アプローチ」を取り入れながら、得られたデータを質的に分析する手法を改めて検討し、規模の大きい調査によらず分析を進める方途について考察した。こうした研究の過程を経て、本年度においては、読解戦略診断基準の導出を目指して以下のように研究を進めた。 本年度においては、大規模な調査ではないが、具体的な物語文を扱った調査によって得られたデータを用いて、学習者等の反応を質的に分析し、読解指導において考慮すべき読者タイプを診断するための徴標を仮説として導出した。なおデータの分析においては、質的研究に関わるこれまでの研究成果を活かしながら、多面的な観点等を設けるようにした。ただし、分析を進めながら研究方法(質的研究の方法)の妥当性の再検討も並行して行なったため、仮説の確定にまでは至っていない。 次年度は、読解戦略診断基準に基づいたマルチレベル支援アプローチの開発に臨む予定である。この開発を意識して、質的研究の方法をふまえて仮説を確定することが今後の重要な課題である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度の研究において、新型コロナウィルス感染症対策のため、当初計画していた調査を実施することが困難となった。これは、本研究課題における計画立案の段階では予期していないことであった。 本年度もまた、昨年度に続いて大規模な調査を実施することができなかった。それに代わり、規模の大きい調査に頼るのではなく、具体的な物語文を扱った調査によって得たデータを質的に分析し、読解指導において考慮すべき読者タイプを診断するための徴標を仮説として導出した。ただし、この仮説は確定するまでには至っていない。質的研究の方法をふまえて、仮説を定かにする必要がある。このことから、本研究課題の進捗状況について「遅れている」と判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究において重要となるのは、まずは、質的研究の方法をふまえながら、読解指導において考慮すべき読者タイプを診断するための徴標を仮説として確定することである。本年度までに明らかにする予定であったこの確定を急ぐ必要がある。 その上で、次年度においては、読解戦略診断基準に基づいたマルチレベル支援アプローチを開発する。新型コロナウィルス感染症対策の動向に左右されない質的研究に取り組み、本研究課題の目的である「個別的かつ多様・多層な読解力発達モデル」の構築を目指す。
|
Research Products
(17 results)