2019 Fiscal Year Annual Research Report
高等学校数学科における「授業研究コミュニティ」の形成に関する研究
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19H01685
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
長尾 篤志 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター研究開発部, 教育課程調査官 (00353392)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 圭一 東京学芸大学, 教育学研究科, 教授 (30549358)
熊倉 啓之 静岡大学, 教育学部, 教授 (00377706)
阿原 一志 明治大学, 総合数理学部, 専任教授 (80247147)
成田 慎之介 東京学芸大学, 教育学部, 講師 (00804064)
伊藤 伸也 金沢大学, 学校教育系, 准教授 (10570434)
高橋 聡 椙山女学園大学, 教育学部, 准教授 (20613665)
佐々 祐之 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (30315387)
伏屋 広隆 青山学院大学, 社会情報学部, 准教授 (00422395)
太田 伸也 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (50322920)
竹内 光悦 実践女子大学, 人間社会学部, 教授 (60339596)
市原 一裕 日本大学, 文理学部, 教授 (00388357)
岩田 耕司 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (90437541)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 授業研究 / 高校数学 / 授業ビデオ分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,研究代表者の他,12名の研究分担者(数学・数理科学・数学教育学を専門とする大学教員),42名の研究協力者(北海道,福島県,群馬県,新潟県,石川県,神奈川県,愛知県,大分県の指導主事・教員,及び東京学芸大学附属中等教育学校・高等学校の教員)で,実践的な研究を進めた。 本研究では,高等学校数学科において,数学的に考える態度の育成を目標とする「授業研究コミュニティ」を形成するとともに,その形成要件やプロセスを明らかにすることを目的としている。そのために,まず授業観察のためのフレームワークを開発し,各授業研究会では,このフレームワークを用いて,高等学校数学の授業の現状と課題を明らかにするとともに,How to learn型の授業研究の在り方を検討した。 具体的には,6月に代表者会議,9月に授業研究会(全体会)を行った。その後,北海道セクター,東北セクター(福島),東海セクター(愛知),九州セクター(大分)を立ち上げ,各セクターに分かれて,授業研究会を合計6回行った。その際,指導案作成の段階から,研究分担者が加わって事前検討を行うとともに,授業後には省察ならびにそれに対する振り返りを行った。なお,授業は複数のビデオカメラで録画するとともに,授業後の協議や省察のプロセスもすべて電子化している。 2月には再度全体会を行い,各セクターで実施した授業研究会の報告を行った。また,問題解決型の授業や授業研究会の進め方について基調報告を行い,それをもとに全体討議を行った。 参加者のHow to learn型の授業研究への理解は進んだが,今後各セクターでHow to learn型の授業研究をどのように展開していくかが課題として残っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各セクターにおいて,指導主事を中心に授業研究を展開することができた。ただし,参加教員の授業観が多様であったため,今後各セクターでHow to learn型の授業研究をどのように展開していくかが課題として残った。
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Strategy for Future Research Activity |
おおむね順調に進んでいるため,当初の計画に沿って推進していく。ただし,新型コロナウィルスの影響により,授業研究が今年度前半にどの程度実施できるかが不透明であり,今後の状況をみて柔軟に対応していかざるをえないと考えている。
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