2021 Fiscal Year Annual Research Report
Topological quantum phenomena in atomic Bose-Einstein condensates
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19H01824
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
川口 由紀 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (00456261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 伸吾 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 研究員 (40779675)
藤本 和也 名古屋大学, 工学研究科, 特任助教 (40838059)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | フロケ理論 / 磁気スキルミオン / 非エルミート / 冷却原子気体 |
Outline of Annual Research Achievements |
以下の2点の研究を行った。 ①原子気体の内部状態の制御として、振動外場下における内部ジョセフソン振動について調べた。これは超伝導におけるシャピロ共鳴に対応するものであるが、実空間での粒子の流れではなく、原子の内部自由度間での流れでジョセフソン振動を起こすというものである。空間自由度も含めたスピン1のボースアインシュタイン凝縮体に対して、振動外場下での応答をフロケ定理を用いて解析した結果、共鳴条件や共鳴幅、フロケ指数を解析的に求めることができた。共鳴が生じるの背景には、ボース粒子系の励起スペクトルが非エルミート方程式で記述されるという事実が重要であることがわかった。得られた共鳴条件に対して、数値計算により長時間ダイナミクスを調べ、スピン波成長における非線形効果についても明らかにした。 ②実空間トポロジカル構造であるスキルミオンに働く相互作用について調べた。これまで単純な2次元カイラル磁性体では、スキルミオン間相互作用は短距離的な斥力のみであることが知られていた。それに対し本研究では、面内磁場や結晶磁気異方性によりスキルミオンがひずむことで、スキルミオンに引力が働くことを見出した。とくに、結晶磁気異方性が強い場合には、2つのスキルミオン間に安定なドメインを作ることにより、スキルミオンが強く束縛され、束縛エネルギーが交換相互作用と同程度となることが分かった。このような系に面内磁場を加えると引力を弱めることができ、外的な制御が可能となる。また、スキルミオン間引力に由来するスキルミオン格子が生じることもわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究期間を延長して研究を行ったが、予定していた成果は着実に出ている。
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Strategy for Future Research Activity |
フロケ理論を用いた多体量子状態の制御、およびトポロジカル相の実装提案については、次年度の成果として論文投稿中である。今後は、振動外場による動的不安定性の発現機構を明確にし、複数の励起スペクトルを持つスピノールBECで、異なるモード間の結合による不安定性の解析を行う。これにより、過去の実験で未解明の結果が説明できる可能性がある。また、スキルミオンの輸送現象については数値計算の結果非自明な結果が得られたためその起源の解析を検討中である。具体的には、スキルミオンの運動はスキルミオンの内部構造を無視するとThiele方程式により記述できるが、背景磁化が傾いている時にはその結果からずれることが分かった。離散スピン系であることや、内部構造がどのようにスキルミオンの運動に寄与しているかについて解明する。
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Research Products
(12 results)