2021 Fiscal Year Annual Research Report
Diagnostics of Electron Energy Distribution Function of Atmospheric-Pressure Plasmas with Phase-Resolved Optical Emission Spectroscopy Measurement of Continuum Spectrum
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19H01867
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
赤塚 洋 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (50231808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山家 清之 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (90452474)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 大気圧非平衡プラズマ / 分光計測 / 連続スペクトル / 制動放射 / 電子エネルギー分布関数 / 遺伝的アルゴリズム / 不完全第1種ボルテラ積分方程式 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、Arのみならず窒素や酸素など、種々の放電気体を用いて、連続スペクトル計測に基づく各種大気圧非平衡プラズマの電子エネルギー分布関数(EEDF)および電子密度の測定を実施した。EEDFや電子密度の放電条件依存性を精査し系統性を確認した。その結果、アルゴン大気圧プラズマへの窒素の混入量の増加ともに、電子温度の上昇と、電子密度の現象を綺麗に捉えることに成功した。なお、酸素混入時は発光量の低下が著しく、定量的計測が困難であること見出された。 Ar以外のガス種が混入された場合の衝突輻射モデル(CRモデル)による実験結果検証のため、Ar-CRモデルへの異種気体混入効果も検討した。酸素混入時の発光量の減少が準安定Ar原子のクエンチングによるというモデルを実装してCRモデルを改良し、実験結果の評価を行った。大気圧での検証は発光量減少のため困難であったが、減圧状態での酸素混入に関しては、電子温度をほぼAr未混入時と同様に測定可能で会うことが見出された。電子密度も、1桁程度のファクターの変動はあるものの、測定可能であることが見出された。放電実験に関して、PIC-MCCシミュレーションを実施し、放電プラズマの計測結果、位相ごとのプラズマパラメータ(EEDFと電子密度)変化の検証を行ったが、大気圧条件での計測が難しいことが判明した。 特筆すべき成果として、連続スペクトルからEEDFを求める際の、定積分の上限下限がそれぞれ無限大・ゼロでないことから、数学的には本問題を不完全第1種ボルテラ積分方程式と分類できることを見出した。この不完全性に起因する物理的な情報処理方針について、俯瞰的な理解を行うことができ、現象の数理的な理解を一層進めることができた。また、実測スペクトルから、遺伝的アルゴリズムを用いて1-2分の計算によりEEDFを準リアルタイムで求めることの可能性も確認した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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