2020 Fiscal Year Annual Research Report
Physics of energy partition between ion and electron during magnetic reconnection
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19H01949
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
星野 真弘 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (90241257)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桂華 邦裕 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (10719454)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 磁気リコネクション / エネルギー分配 / 無衝突プラズマ / プラズマ粒子シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
磁気リコネクションは、太陽フレアや磁気圏サブストームなど様々な宇宙プラズマ中で磁気エネルギーを運動・熱エネルギーに変換する機構として重要であることは良く知られているが、プラズマを構成するイオンと電子にどのようにエネルギーが分配されるのかはよくわかっていない。また、イオンおよび電子の速度分布関数は、熱的マックスウェル分布ではなく、熱的エネルギーを凌駕する非熱的粒子を有することが一般的であり、熱的分布と非熱的分布成分にどのようにエネルギーが分配されるのかも未解決課題となっている。本年度は、主にプラズマ粒子シミュレーションを用いて、熱的粒子と非熱的粒子のエネルギー分配に着目して研究を行った。単純化のために、ペア・プラズマからなるガイド磁場のないプラズマシートで起きる磁気リコネクションについて、初期のプラズマシートの温度が非相対論的な場合から相対論的な場合まで調べた。地球磁気圏のような非相対論的プラズマから高エネルギー天体で期待される相対論的プラズマまでを統一的に調べることを念頭に置いた。初期のプラズマシートの温度が静止質量温度よりも低い非相対論的温度のプラズマシートでは、温度が上がると非熱的粒子の効率が向上するが、例えば、初期のプラズマ温度が静止質量温度の1%であると、非熱的粒子のエネルギー密度は加熱したプラズマ全体の2割程度であるが、初期のプラズマシードの温度が静止質量温度になると、非熱的粒子の占めるエネルギー密度は9割程度以上になることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍による研究発表や国際交流が若干滞っているが、シミュレーションおよびデータ解析はほぼ順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
熱的および非熱的粒子のエネルギー分配については、これまでガイド磁場のない磁気リコネクションについて調べたが、今後はガイド磁場の効果も考慮して調べていく。
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Research Products
(7 results)