2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of mid-infrared hollow core waveguide for GIGMICS on the new telescope at Haleakala
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19H01950
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
平原 靖大 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (30252224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鍵谷 将人 東北大学, 理学研究科, 助教 (30436076)
中川 広務 東北大学, 理学研究科, 助教 (30463772)
松浦 祐司 東北大学, 医工学研究科, 教授 (10241530)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 中空ファイバー / 中間赤外線 / 振動スペクトル / 高分散分光観測 / 惑星大気化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、冷却エシェル分光器や超高分散レーザーヘテロダイン分光器の内部光学系と望遠鏡との結合に、高透過率の中間赤外線中空ファイバーを開発・導入することで、分光器の感度の向上と望遠鏡との光軸調整の平易化・安定化の実現を目的とし、下記の研究を推進した。 (1)中間赤外線中空ファイバーの真空断熱支持機構・窒素循環冷却機構を設計、試作し、液体窒素温度以下に冷却された赤外線観測装置GIGMICSと望遠鏡をフレキシブルに接続可能な、全長2mの冷却ファイバーを完成させた。そのうえで、これを用いた、中空ファイバーの伝送損失の温度依存性を、室温から液体窒素温度において測定・評価した。その結果、およそ30%の透過率向上が確認された。 (2)中空ファイバを用いた常温中間赤外線光カップラーを製作し、これを中間赤外レーザーヘテロダイン分光器MILAHIに適用した。中間赤外線局部発振用QCレーザー光と、インコヒーレントな太陽光に対してヘテロダイン検波性能を確認したところ、従来用いてきた複雑な光学系と比べて遜色のないシステム雑音温度であること、また、当該中空ファイバーが院コヒーレント光に対しても80%以上の透過率を示すことを明らかにした。 (3)赤外線ファイバーのみを用いて赤外線観測装置と結合する開口径1.85m軸外し放物面望遠鏡PLANETSの最終研磨方法として、オンマシン3点引きずり計測法を用いたロボットアーム研磨を開始し、計測結果の定量的な解析法を開発した。 上記の新たな装置開発成果などを、国際学会SPIEでの発表4件、査読付き国際雑誌1件で報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中空ファイバーを用いた新たな中間赤外線ビーム伝送系の開発に成功した点では、当初の目的を十分に満たしており、この点では順調に推移していると考えている。 一方で、Covid-19感染拡大により、開発した中空ファイバーの望遠鏡への搭載(ハワイ・ハレアカラサイトT60望遠鏡)に関わる作業や試験観測を延期せざるを得なかった。また、感染の収束に向かいつつある現在も、開発や性能評価試験に用いる各種実験機器の入手難が続き、実験室系での性能評価からさらに観測運用試験に進めないでいる。これらの点をふまえ、進捗状況区分(2)であると自己評価している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの成果を踏まえ、今後、下記の通り研究を推進させる計画である。 (1)冷却中空ファイバーシステム全長の延長:PLANETS望遠鏡への適用のための目標長:6m (2)中間赤外線ファイバーバンドルの実用化 (3)中空ファイバーガイド化超高分散レーザーヘテロダイン分光器のT60望遠鏡への搭載と試験観測 いずれの項目においても、ハワイ・ハレアカラサイトへの滞在が可能になるまでの期間、代替となる国内の望遠鏡や模擬光源を用いた総合的試験に従事する。
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[Journal Article] Transmittance measurement of low/high-resistivity of CdZnTe at cryogenic temperature for material selection of the immersion grating of SPICA SMI2020
Author(s)
H. Maeshima, K. Matsumoto, Y. Hirahara, T. Nakagawa, T. Wada, K. Nagase, S. Oyabu, T. Suzuki, T. Kokusho, H. Kaneda, R. Ito and D. Ishikawa
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Journal Title
Proceedings of SPIE
Volume: 11451
Pages: 114515X-1 - 10
DOI
Int'l Joint Research
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[Presentation] SPICA/SMI搭載 中間赤外線 Immersion grating : 材料選定のための 極低温でのCdZnTeの透過率測定2019
Author(s)
前嶋宏志, 松本光生,平原靖大,中川貴雄,和田武彦,長勢晃一, 大藪進喜,鈴木仁研,國生拓摩, 金田英宏,伊藤良太,石川大智
Organizer
2020年春季日本天文学会年会
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[Presentation] SPICA 搭載中間赤外線観測装置 SMI のフェーズ A の技術開発の進捗2019
Author(s)
磯部直樹, 和田武彦, 金田英宏, 國生拓摩, 鈴木仁研, 平原 靖大, 大薮進喜, 芝井広, 笠羽康正, 坂野井健, 石原大 助, 大坪貴文, 中川貴雄, 長勢晃一, 松原英雄, 山岸光義, Shiang-Yu Wang, 大山 陽一, 他 SMI コンソーシアム
Organizer
2020年春季日本天文学会年会
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[Presentation] H2O スノーライン検出を目指すSPICA高分散分光観測シミュレーション2019
Author(s)
中川貴雄, 前嶋宏志, 松本光生, 和田武彦, 磯部直樹, 石原大助, 野津翔太, 森昇志, 野村英子, Inga Kamp, 本田充彦, 平原靖大、金田英宏, SPICA SMI チーム
Organizer
2020年春季日本天文学会年会
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[Presentation] 大学規模の太陽系地上観測所、その将来計画:東北大の場合2019
Author(s)
笠羽 康正,坂野井 健,鍵谷 将人,平原 靖大,三澤 浩昭,熊本 篤志,土屋 史紀,村田 功,中川 広務,木村 智樹,小原 隆博,岡野 章一,Zarka P
Organizer
地球電磁気・地球惑星圏学会
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