2022 Fiscal Year Annual Research Report
観光化が進む世界遺産の歴史的都心における住環境の変化と課題の考察
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19H02327
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Research Institution | Kobe Design University |
Principal Investigator |
吉良 森子 神戸芸術工科大学, 芸術工学部, 客員教授 (10739840)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小岩 正樹 早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (20434285)
小浦 久子 神戸芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (30243174)
木谷 建太 早稲田大学, 理工学術院総合研究所(理工学研究所), その他(招聘研究員) (50514220)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 都市観光 / 歴史的都市の持続的発展 / 観光と都市居住のバランス / 水のインフラと文化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は最終年度となるので、シェムリアップ、アムステルダム、フエ、京都の研究を元に比較分析を行い、これまでの視察をもとに、歴史的都市の中心における住民生活と観光の持続的な在り方について総括した。私たちは観光と都市の居住の問題を「非定住―定住の関係」を前提とした歴史的都市マネジメントの問題として捉え、それぞれの都市において、歴史的都市中心の都市空間を消費する観光産業と住民の暮らしをどのようにバランスをとっていくのか、考察した。観光を念頭においた都市マネジメントは、誰がどのようなリーダーシップを取るのか、どのように展開するのか、はそれぞれの社会システム、文化などによって異なるが、政策・住民のイニシアチブ・市民のコンセンサス・事業者の啓蒙と理解と誘導といった複合的なマネジメントが必要となる点は共通している。観光産業は、それぞれの都市のインフラ、住宅、働き方など都市生活の様々な領域に影響を与える。言い換えれば、観光を都市マネジメントの重要な軸として捉えることで、これまで統合されることなく考えられてきた「インフラ」「産業」「住民の福祉」「環境」「文化」を包括したビジョンを作成し、実行する方法を模索するチャンスと捉えることができる。 上述した考えをもとに、2024年3月にはシェムリアップにおいてカンボジア、プノンペンのノートン大学、タイ王国、バンコックのカセサート大学、九州大学の協力を得て、シェムリアップにおいて、クメール文明の基盤として今日においても歴史的都市の中心に存在感をもつため池と運河をテーマとして住民と観光が創造的な関係性を形成することができる場の提案を行なった。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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