2021 Fiscal Year Annual Research Report
Atomic scale structure and mechanism of grain-boundary ionic conduction in solid electrolytes
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19H02801
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松本 広重 九州大学, カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所, 教授 (70283413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 潤子 九州大学, 水素エネルギー国際研究センター, 教授 (00415952)
多田 朋史 九州大学, エネルギー研究教育機構, 教授 (40376512)
ステイコフ アレキサンダー 九州大学, カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所, 准教授 (80613231)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | イオン伝導性固体 / 粒界 / 酸化物イオン伝導体 / プロトン伝導体 / 電解質 / 電極 |
Outline of Annual Research Achievements |
燃料電池や水蒸気電解を構成する電解質材料および電極材料において、界面、表面はその性能を決定する重要な因子となる。 電解質材料として応用されているジルコニアやセリアなどの固体酸化物イオン伝導体は、多数の粒界を含む多結晶体であり、粒界と内部でのイオン伝導度の違いを明らかにするためには、粒界における原子配列を明らかにすることが重要である。そこで、多結晶イットリア安定化ジルコニア(YSZ)の結晶粒の配向と粒界における原子構造を電子後方散乱回折(EBSD)と透過電子顕微鏡(TEM)を用いて調査した。その結果、多結晶体の粒界界面の種々の方位関係が観察された。この結果を用いてイットリア安定化ジルコニアの分子動力学シミュレーションを行った。700Kから2300Kの温度範囲と、イットリア濃度が4から14mol%の試料について、酸素イオンの自己拡散を解析した。その結果、最適なY2O3濃度では、粒界面に対する特定の結晶粒の配向が、結晶粒内の酸素空孔のクラスター化を抑制し、その結果、混合GB内の酸素イオンの拡散性が全体として高くなることがわかった。 電極材料については、電極反応がその表面において生じることから表面の性質が重要となる。プロトン伝導性電解質に対してLa-(Ni,Co)系およびPr-(Ni,Co)系の電極材料の電極活性を調べた。その結果、後者においてより高い活性が見られた。一方、これらの電子構造をDFT計算により調べた結果、Prの場合にその電子伝導性に寄与することが分かった。したがって、最表面に存在するPrの寄与により電極反応が促進されることが示唆された。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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