2020 Fiscal Year Annual Research Report
長期データを用いたツキノワグマの繁殖パラメータの算出とそれに影響する要因の検討
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19H02990
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
小池 伸介 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (40514865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 尚樹 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (00353615)
後藤 優介 ミュージアムパーク茨城県自然博物館, 資料課(兼務), 学芸員 (20574312)
山崎 晃司 東京農業大学, 地域環境科学部, 教授 (40568424)
姉崎 智子 群馬県立自然史博物館, その他部局等, 研究員(移行) (50379012)
深澤 圭太 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物・生態系環境研究センター, 主任研究員 (90617101)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ツキノワグマ / 繁殖パラメータ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、人里への出没や人身事故の増加が社会問題化しているツキノワグマ(以下、クマ)の繁殖パラメータ値を算出することを目的とする。具体的には、長期に蓄積された学術捕獲個体、駆除個体の歯や生殖器、直接観察記録や、行動情報から、繁殖パラメータ各値を算出する。本年度は長野県で2000年以降に回収してきた2000頭以上の個体の歯(頭骨)、群馬県で2008年以降に回収してきた600頭以上の歯(頭骨)を用いて解析を行う予定であったが。コロナ禍によると県境をまたいだ移動制限や実験室への立ち入り制限により、当初の予定通りの解析を終えることが出来なかった。しかしながら、これらの長期蓄積データからメスの歯を用いて初繁殖成功年齢を算出を算出するとともに、出産間隔を算出することはできた。 また、研究プロジェクトによる長期観測データから、8月以降に子連れが観察され、経産履歴のあるメス個体(計16個体、計96個体年)の直接観察記録の解析を進めることで、生後半年以降に生存している子の数を算出することが出来、今後の一腹産子数と繁殖間隔の値により繁殖率を算出する見込みがついた。さらに、進めていた捕獲個体から採取した血液および筋肉サンプルからDNAを抽出して、mtDNA D-loop領域およびマイクロサテライトDNA領域の解析から遺伝的多様性およびPairwise relatedness (rxy)から個体間の血縁度を、年ごとに算出する見込みもついた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍によると県境をまたいだ移動制限や実験室への立ち入り制限により、当初の予定通りの解析を終えることが出来なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は解析が遅れている駆除個体から回収した子宮の解析を進めるとともに、同時にこれまで算出した値の検証と論文化を進める。
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[Book] Bears of the world2021
Author(s)
Steyaert S, Zedrosser A, Swaisgood RR, Filipczykova E, Crudge B, Dutta T, Sharma S, Ratnayeke S, Koike S, Leclerc M, Derocher EA, Clapham M, Spady T, McLellan B, Ordiz A, Ferna´ndez-Gil A, Delibes M, Swenson EJ
Total Pages
406
Publisher
Cambridge University Press
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