2021 Fiscal Year Annual Research Report
樹木の花は土壌生態系へのリソースパルスとなりうるか?
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19H02999
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
星崎 和彦 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (30322655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 麻穂子 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (00455263)
井田 秀行 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (70324217)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | リターフォール / リター分解 / ティーバッグ実験 / 花 |
Outline of Annual Research Achievements |
■ リターから放出された元素量 岩手調査地でのリターバッグ実験の結果から林床に供給されたリターから消失する窒素の林分あたりの量を試算した際に、元素含有率の生データにエラーが疑われる点が含まれていることに気づいたため、データ内容を精査した。エラーチェックは現時点で6~7割が完了し、必要な修正を施している最中である。リンについては大きな問題はなさそうだが、窒素のチェック完了後に同様のチェックを掛ける予定である。 ■ 林分あたりの葉・花・花粉由来の元素供給量 今年度は長野調査地において昨年度に岩手調査地について行ったものと同等の計算を行う予定であったが、上記のリター分解のデータチェックに注力する必要があったため、さほど進められなかった。 ■ 標準化リターバッグ実験 長野・岩手のブナ純林および岩手の混交林に開花の見られた年と見れなかった年のそれぞれで設置したティーバッグを回収し、重量を測定したのち、ブナ開花年と非開花年の分解速度を比較した。長野調査地のブナ純林では、開花年にわずかに初期分解速度が高かったような傾向が見られたが、統計的に有意な違いには思えなかった。一方岩手調査地では、混交林では風媒花(とくにサワグルミ)の開花が毎年が見られる一方、隣接するブナ林では開花量に2年間で違いがあった。そこで、この2つの林分のそれぞれに設置したティーバッグを分析した。その結果、岩手調査地ではどちらの林分においても、茶葉はほぼ同じような経過を辿って分解していた。これは、隣接林分からの飛散花粉の影響を受けたのかもしれない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
リター由来の元素供給量の試算がデータチェックが必要となり、長野調査地の開花データの整備についてもサンプル分別に時間を取られているため、予定より若干遅れている状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度に引き続き、花・葉それぞれのリターからのリン流出量について、データチェックを速やかに完了させて季節的パターンを再検討する。また、冬季(落葉時~翌春の開花期)および夏季(開花期~当年落葉期)の落葉分解速度および元素含有率を新たに測定し、花リターの分解データとともに年間の窒素・リン動態を定量化する。長野調査地においては、引き続きリターフォールデータセットを充実させ、林分あたりの葉・花・花粉由来の元素供給量の試算につなげる。
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[Journal Article] Assessing insect herbivory on broadleaf canopy trees at 19 natural forest sites across Japan2021
Author(s)
Takafumi, H., Y Kanno, S Abe, T Abe, T Enoki, T Hirao, T Hiura, K Hoshizaki, H Ida, K Ishida, M Maki, T Masaki, S Naoe, M Noguchi, T Otani, T Sato, M Sakimoto, H Sakio, M Takagi, A Takashima, N Tokuchi, S Utsumi, A Hidaka, M Nakamura
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Journal Title
Ecological Research
Volume: 36
Pages: 562~572
DOI
Peer Reviewed
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