2022 Fiscal Year Annual Research Report
新アディポカインNT3、NT4の骨格筋形成、萎縮、形質転換と筋紡錘形成への関わり
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19H03116
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
木村 和弘 北海道大学, 獣医学研究院, 教授 (30192561)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | NGF / NT3 / NT4/5 / Trk A / p75 receptor |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、様々な国で糖尿などが増加し社会問題化している。脂肪組織が関与するとされる。脂肪細胞は全身に隈なく分布し、多種類の生理活性タンパク質を分泌して周辺組織のみならず脳神経系にも影響を与える。我々は痛みの伝達物質である神経成長因子NGFと2種の神経栄養因子NT3およびNT4/5に着目して、これら因子と脂肪細胞の関わりや筋肉細胞に対する影響について調べた。 ラットにおいてNGFと同様にNT3とNT4/ 5も全身の脂肪組織にmRNAが発現し、組織中や培養上清に各分子が存在することが確認された。関連する受容体のmRNA発現も確認された。間質血管画分(sv 画分)をコンフルエントになるまで培養し、脂肪細胞分化をかけると各分子とその受容体の発現の変化は分子によって異なった。興味深い事に培養上清中にNT3あるいは NT4/5に対する抗体を加えると細胞数が低下したが、抗体とともにNT3あるいは NT4/5を加えると抑制は解除された。なおNGFの添加では細胞数の低下は見られなかった。 マウスのsv画分に神経栄養因子に対する抗体を添加すると細胞数の減少が見られた。そこでsv画分のどの細胞に神経栄養因子が作用及ぼすかフローサイトメトリーを用いて解析した。CD45+(白血球)CD45-,CD31+(血管内皮細胞)、CD45-,CD31+,CD34-(前駆脂肪細胞),CD45-,CD31-, CD34-(その他の細胞)に分画した。さらにNGF受容体であるTrkA, NT3受容体であるTrkC,NT4/5受容体である TrkBの3種の受容体の発現を調べたが、いずれの分画の10~80%の細胞で発現しており、ニューロトロフィンの標的細胞を見出すことはできなかった。またsv細胞を培養するとTrkA, TrkB、TrkCとp75受容体が消失した。つまり細胞培養時の時間を厳密に制御する必要がある。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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