2020 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanism for repairing of double-strand breaks in heterochromatin
Project/Area Number |
19H03156
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小布施 力史 大阪大学, 理学研究科, 教授 (00273855)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 二重鎖切断 / 相同組替え / 非相同末端結合 / 修復 / ヘテロクロマチン |
Outline of Annual Research Achievements |
ヘテロクロマチンで働く因子がその凝縮した構造による障害を克服する何らかのメカニズムを介在することが容易に想像される。 これまでに、ヘテロクロマチン因子であるSCAIはRIF1と拮抗して働くこと、RIF1はDNA損傷直後にPP1脱リン酸化酵素を損傷部位にリクルートすることを明らかにしてきた。本年度の研究により、RIF1-PP1が損傷直後(損傷導入後30分)にCtIPやBRCA1の損傷部位への集積を抑制を介して、切断末端の削り込み(resection)を抑制していることが明らかとなった。また、RIF1-PP1を機能阻害すると、resectionされた1本鎖DNAに結合するシールディンが損傷直後に集積することが明らかになった。これらのことから、RIF1-PP1は損傷直後、シールディンが働く前に、CtIPあるいはBRCA1を介したresectionの開始を抑制していることを明らかとなった。RIF1はシールディンと結合することも知られていることから、RIF1はPP1とシールディン、2つのエフェクターをとおしてresectionの制御をしていることが示唆された。二重鎖切断は、resectionが抑制されると非相同末端結合により、resectionが進行すると相同組換えにより修復されることが知られている。我々が見出したRIF1-PP1は損傷直後にresectionの開始制御をすることにより、この二つのパスウェイの選択に重要な機能を持っていると考えられる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
損傷修復におけるPP1のRIF1のエフェクターとしての機能と、もう一つのエフェクターであるシールディンとの関係を明らかにすることができたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
RIF1に結合するPP1(RIF1-PP1)が制御するresectionを、RPA( 1本鎖結合タンパク質)により1本鎖DNAの存在として直接検出することを試みる。また、これまでの成果から、RIF1-PP1の基質の一つしてCtIPが候補であると考えているが、これを検証するために、CtIPの損傷依存的なリン酸化、CtIPのリン酸化依存的なBRCA1やMRN複合体との相互作用、に対するRIF1-PP1の影響を観察する。
|
Research Products
(9 results)
-
-
-
[Journal Article] Homozygous nonsense variant in LRIF1 associated with facioscapulohumeral muscular dystrophy2020
Author(s)
Kohei Hamanaka, Darina Sikrova, Satomi Mitsuhashi, Hiroki Masuda, Yukari Sekiguchi, Atsuhiko Sugiyama, Kazumoto Shibuya, Richard J L F Lemmers, Remko Goossens, Megumu Ogawa, Koji Nagao, Chikashi Obuse, Satoru Noguchi, Yukiko K Hayashi, Satoshi Kuwabara, Judit Balog, Ichizo Nishino, Silvere van der Maarel
-
Journal Title
Neurology
Volume: 94
Pages: e2441-e2447
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
-
[Journal Article] Rare variant of the epigenetic regulator SMCHD1 in a patient with pituitary hormone deficiency2020
Author(s)
Kenichi Kinjo, Keisuke Nagasaki, Koji Muroya, Erina Suzuki, Keisuke Ishiwata, Kazuhiko Nakabayashi, Atsushi Hattori, Koji Nagao, Ryu-Suke Nozawa, Chikashi Obuse, Kenji Miyado, Tsutomu Ogata, Maki Fukami, Mami Miyado
-
Journal Title
Scientific Reports
Volume: 10
Pages: 10985
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-
-