2021 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanism for repairing of double-strand breaks in heterochromatin
Project/Area Number |
19H03156
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小布施 力史 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (00273855)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | DNA二重鎖切断修復 / 相同組替え / 非相同末端結合 / ヘテロクロマチン |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、私たちが見出した、1)ヘテロクロマチン因子SCAIが53BP1と相互作用す ることにより修復経路選択において働くこと、2)新規ヘテロクロマチン因子であるAHDC1がヘテロクロマチンの凝縮度を調節していること、3 )SCAI、AHDC1がATM-53BP1-KAP1経路に物理的、機能的に相互作用すること、を手がかりにヘテロクロマチン因子がDSB修復反応に如何に関与す るかを明らかにすることをとおして、ヘテロクロマチンにおけるDSB損傷修復の特殊性とそれを担う分子およびメカニズムを理解することを目的としている。 今年度は、RIF1に結合するPP1(RIF1-PP1)が制御するresectionを、RPA(1本鎖結合タンパク質)により1本鎖DNAの存在として直接検出することに成功し、RIF1-PP1が初期に起こるresectionに対して阻害的に働くことを明らかにした。また、これまでにRIF1-PP1の基質の一つがCtIPであることを検証した。具体的には、CtIPのリン酸化に依存するCtIPとBRCA1、CtIPとMRN複合体との相互作用を検出することにより、間接的にではあるがRIF1-PP1 がCtIPの脱リン酸化することを明らかにすることができた。これらの解析により、RIF1-PP1は、損傷直後にCtIPの低リン酸化状態を維持することにより、MRN複合体によるresectionの開始を阻害して相同組替え修復を抑制し、非相同末端結合修復を促進するという、DNA二重鎖切断修復の経路選択における新たなメカニズムを提示することができた。これらの解析結果と合わせて、RIF1-PP1とSCAIとの間の相互の機能的な影響を明らかにするために、SCAI結合因子であるAHDC1の相互作用因子の探索を行い、損傷修復に働くリモデリング複合体が相互作用を明らかにした。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(23 results)