2021 Fiscal Year Annual Research Report
Role of a mechanosensitive ion channel PIEZO1 in regeneration of skeletal muscle
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19H03179
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
原 雄二 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (60362456)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 機械受容イオンチャネル / 骨格筋再生 / 筋衛星細胞 / PIEZO1 |
Outline of Annual Research Achievements |
骨格筋筋線維の再生過程は、運動機能のみならず生体全体の恒常性維持に重要な役割を果たす。成体における筋幹細胞(筋衛星細胞)から派生した筋芽細胞は、互いに融合しあうことで多核の細胞体(筋管)を形成し成熟筋線維へと分化する。しかし筋再生時における各素過程の分子基盤は未だ明らかではない。本研究では、我々の知見をさらに発展させ、「機械受容イオンチャネルPIEZO1の活性化を介して、秩序だった筋線維の再生をもたらす」という作業仮説の実証・深化を目指した。 まずPIEZO1の発現を検討したところ、未分化の筋幹細胞にて高発現していた。そこで筋幹細胞特異的なPIEZO1機能を解明するため、筋幹細胞特異的Creレコンビナーゼ(Pax7-Cre)を用いて、Piezo1欠損マウスの作出し解析を試みた。その結果、Piezo1欠損により筋幹細胞は未分化状態を維持できない傾向にあり、かつ増殖能の低下が認められた。詳細な解析の結果、同チャネルは筋衛星細胞の適切な活性化・増殖・細胞遊走に必要であることをそれぞれ明らかにした。また、細胞分裂能を検討したところ、細胞分裂能の遅延とともに、PIEZO1は細胞分裂時に分裂溝に集積したことから、PIEZO1は未分化幹細胞にて細胞分裂を制御する重要な因子であることを見出した。またPIEZO1が細胞内にてもたらす分子機構として、PIEZO1を介したRhoA-ROCK経路の活性化に 関与することを明らかにした。以上、PIEZO1は周辺組織の硬さを感知し、筋幹細胞の適切な機能、ひいては筋再生をもたらす物理的センサーであることを明らかにし、論文にて報告を行った(Hirano et al., Life Science Alliance 2022)。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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