2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of liquid biopsy for rapid molecular pathological diagnosis of highly malignant tumors and its application to precision medicine
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19H03559
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
醍醐 弥太郎 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (30345029)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 分子病態診断 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
胸部難治癌の組織・血液試料と多数の遺伝子・蛋白質の解析技術や血液中の微量分子の検出技術を基盤として、実用的バイオマーカーとなりうる癌由来分子を同定・検証し、発癌リスクから疾患発症・増悪を早期に感知する分子病態診断法を実用化し、その迅速な癌予防・診断・治療への展開による癌年齢層の健康寿命の延長をめざして、(1)胸部難治癌の発症リスクや早期癌を検出する診断系の開発、(2)胸部難治癌のプレシジョン医療に応用可能な診断系の開発、(3)胸部難治癌の低侵襲迅速病態診断系の確立と実装化モデルの構築等に向けた基盤解析を行った。令和2年度は、前年度に引き続き、解析基盤の確立とバイオマーカー候補分子の探索に取り組んだ。難治癌の臨床試料の核酸・プロテミクス検出技術による解析では、血液プロテオーム解析及び癌組織のゲノム・プロテオーム解析技術(網羅的遺伝子発現解析、次世代シークエンス解析等)で独自に同定した胸部悪性腫瘍で特異的に産生され、細胞の増殖・遊走・浸潤能等に関わることが確認されているバイオマーカー候補につき、その検出頻度、機能等を踏まえて有望な解析対象を選定し、その発現分布、分子経路の検討をデータベース解析と臨床試料で行い、引き続き高精度分子解析の検討を行った。また、これらのバイオマーカー候補分子につき、生命予後等の臨床病理学的因子との相関を解析し、早期の集学的治療と密度の濃い経過観察の必要な患者を選別可能なマーカーを探索した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
難治癌の臨床試料と高精度分子解析技術を用いた解析に取り組み、また、バイオマーカー候補分子の探索ができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き難治癌の臨床試料の核酸・プロテミクス検出技術による解析や臨床病理学的解析を順次進めるとともに、複数のマーカーによる統合的癌病態診断の基盤情報を入手する。
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Research Products
(2 results)