2019 Fiscal Year Annual Research Report
Machine learning using neuroimaging dataset around the onset of schizophrenia and the proposal for the optimal MRI protocol: An Asian multicenter study
Project/Area Number |
19H03579
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小池 進介 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (10633167)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹林 大樹 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (80801414)
平野 羊嗣 九州大学, 大学病院, 助教 (90567497)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 初発統合失調症 / 統合失調症ハイリスク群 / アジア精神病MRI研究コンソーシアム / マルチモダリティ / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
統合失調症の進行性脳病態仮説により、発症前後の初発統合失調症および統合失調症ハイリスク群(Early clinical staging of schizophrenia, ECS)に対するバイオマーカー開発が試みられたが、いまだ臨床応用に至るものはない。本研究の目的は、応募者らが設立・運営するアジア精神病MRI研究コンソーシアム(ACMP)により、ECSを中心とした大規模マルチモダリティ脳画像データを集積する。疾患共通性・特異性に着目した生物学的要因を検討しつつ、大規模データを生かした機械学習により、臨床応用可能なバイオマーカー開発を目指す。10,000計測を超えるMRIデータ量を取り扱う解析・機械学習パイプラインを備え、効率的な前処理・解析分担の仕組みを作る。病態解明、バイオマーカー開発だけでなく、臨床現場で実施可能な必要計測手法の提案を行う。一連の研究成果により、アジアの精神疾患脳画像研究拠点を構築することを目指す。 2019年度、小池はACMP運営基本方針の決定を各国と協議の上決定し、参画機関に周知、さらなる参画機関への案内を行った。MRIデータ集積から前処理まで行うパイプライン方針を策定し、構築を開始した。先だって、NIRSによる脳機能画像1000計測を超えるデータセットと臨床データの融合的解析プラットフォームを構築し、論文投稿した。笹林は、ACMP参画機関として情報共有を行い、ACMP解析パイプライン構築支援を行なった。また、国内施設から収集した既存データのQCを進めた。平野は、ハーバード大学との国際共同研究で、初発統合失調症患者における進行性のガンマオシレーション異常を認めることを見出し論文投稿し、脳波を用いたECSの機能的バイオマーカーの開発および構築を進めている。また、統合失調症の言語処理機能異常に関する網羅的レビューを投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
小池は、2019年8月に開催のBESETO Conference@Seoulにて、ソウル大学、北京大学とACMP運営について意見交換を行い、基本戦略について合意した。また、International Brain Research Organization Conference@Daegu, South Korea、Taiwanese Society of Schizophrenia Research Conference@Taichung, Taiwanにて、ACMP参画機関に案内周知を行った。大規模MRIデータ解析系の立ち上げに先立ち、脳機能計測NIRSデータを用いた1,000計測を超える大規模脳画像データと臨床データの融合的解析プラットフォームを立ち上げ、論文投稿した。 笹林は、大規模脳画像解析に先立ち、新規的な脳構造指標(海馬/脳幹亜領域体積など)の臨床的有用性を探るべく、自施設データを用いた予備的な解析を開始した。 平野は、2019年10月に開催のAsCNPにて、UNSW Sydney、国立台湾大学、ソウル大学の脳波研究チームとのシンポジウムを行い、今後の共同研究計画についての意見交換と方針についての話し合いを行った。また、臨床脳波を用いた国内の共同研究に関する意見交換と準備およびデータのQC、被験者評価を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年後半より顕在化した新型コロナウイルス感染症拡大の影響が中国をはじめとしたアジア諸国に認められており、ACMPの進捗遅れが懸念される。そのため、既存の思春期コホートデータ、国内多施設共同研究プロジェクトのデータの解析をまず進め、そのうえで遅れて集積されるACMPデータを上乗せできる形で研究推進戦略を修正する。
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Research Products
(28 results)
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[Journal Article] アジア精神病MRI研究コンソーシアム2019
Author(s)
小池進介, 森田健太郎, 植松明子, 北島和俊, 平野羊嗣, 笹林大樹, 高橋努, 高柳陽一郎, 佐久間篤, 岡田直大, 吉野伸哉, 上野雄己, 松本和紀, 鬼塚俊明, 鈴木道雄, 笠井清登, The Asian Consortium on MRI Studies in Psychosis (ACMP)
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Journal Title
予防精神医学
Volume: 4
Pages: 2-15
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Surface morphology of the orbitofrontal cortex in individuals at risk of psychosis: a multicenter study.2019
Author(s)
Nakamura M, Takahashi T, Takayanagi Y, Sasabayashi D, Katagiri N, Sakuma A, Obara C, Koike S, Yamasue H, Furuichi A, Kido M, Nishikawa Y, Noguchi K, Matsumoto K, Mizuno M, Kasai K, Suzuki M.
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Journal Title
Eur Arch Psychiatry Clin Neurosci
Volume: 269
Pages: 397-406
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Reduced pineal gland volume across the stages of schizophrenia.2019
Author(s)
Takahashi T, Nakamura M, Sasabayashi D, Nishikawa Y, Takayanagi Y, Nishiyama S, Higuchi Y, Furuichi A, Kido M, Noguchi K, Suzuki M.
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Journal Title
Schizophr Res
Volume: 209
Pages: 289-291
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Potential role of orbitofrontal surface morphology on social and cognitive functions in high-risk subjects for psychosis and schizophrenia patients.2019
Author(s)
Takahashi T, Nakamura M, Nishikawa Y, Komori Y, Nishiyama S, Takayanagi Y, Furuichi A, Kido M, Sasabayashi D, Higuchi Y, Noguchi K, Suzuki M.
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Journal Title
Psychiatry Res Neuroimaging
Volume: 283
Pages: 92-95
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Association between olfactory sulcus morphology and olfactory functioning in schizophrenia and psychosis high-risk status.2019
Author(s)
Takahashi T, Nakamura M, Sasabayashi D, Nishikawa Y, Takayanagi Y, Furuichi A, Kido M, Mizukami Y, Nishiyama S, Higuchi Y, Tateno T, Itoh H, Noguchi K, Masaoka Y, Suzuki M.
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Journal Title
Heliyon
Volume: 5
Pages: e02642
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] at-risk mental stateにおける脳梁体積の減少:多施設共同研究2019
Author(s)
笹林大樹, 高柳陽一郎, 高橋努, 片桐直之, 佐久間篤, 小原千佳, 小池進介, 中村美保子, 古市厚志, 木戸幹雄, 西川祐美子, 野口京, 山末英典, 松本和紀, 水野雅文, 笠井清登, 鈴木道雄
Organizer
第14回日本統合失調症学会
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[Presentation] 精神病発症危険状態における脳回形成の偏倚-多施設共同研究-2019
Author(s)
笹林大樹, 高柳陽一郎, 高橋努, 小池進介, 山末英典, 片桐直之, 佐久間篤, 小原千佳, 中村美保子, 古市厚志, 木戸幹雄, 西川祐美子, 野口京, 松本和紀, 水野雅文, 笠井清登, 鈴木道雄
Organizer
第115回日本精神神経学会
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[Presentation] At-risk mental stateにおける大脳皮質厚の変化と認知機能障害との関連2019
Author(s)
笹林大樹, 高柳陽一郎, 高橋努, 西山志満子, 水上祐子, 片桐直之, 辻野尚久, 根本隆洋, 佐久間篤, 桂雅宏, 大室則幸, 岡田直大, 多田真理子, 管心, 小池進介, 中村美保子, 古市厚志, 木戸幹雄, 西川祐美子, 野口京, 山末英典, 松本和紀, 水野雅文, 笠井清登, 鈴木道雄
Organizer
第23回日本精神保健・予防学会学術集会
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