2019 Fiscal Year Annual Research Report
In vivo investigation of neuroinflammation of AD with PET molecular imaging
Project/Area Number |
19H03590
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Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
安野 史彦 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 部長 (60373388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 泰之 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 認知症先進医療開発センター, 室長 (20423171)
加藤 隆司 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 放射線診療部, 部長 (60242864)
渡邉 淳 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 共同利用推進室, 室長 (90321843)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アルツハイマー型認知症 / 炎症イメージング / トランスロケーター蛋白 / ポジトロンCT / グリア細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究における研究初年度の計画は、AD患者において、脳神経系の炎症イメージングマーカーとして、生体内のグリア上に存在するトランスロケーター蛋白(TSPO)に特異的に結合する放射性薬剤:TSPOリガンドを用いたPET分子イメージングにより、脳内炎症病態を定量し、同時に臨床症状評価、MRIによる脳構造・機能検査および髄液・血液中の炎症関連物質の解析を実施することであった。その実施にあたり、2019年9月12日に、倫理・利益相反委員会の承認を得た。同年10月に研究保険加入を完了し、同年11月28日に被験者に対するPET検査を実際に開始した。2020年4月までの時点で、5名のアルツハイマー型認知症患者に対して、PETおよびMRI撮像、血液髄液採取および認知症病態評価を終了した。 現時点ではすべての検査を終えた患者数は5例にとどまり、これらのデータから有意な結果を導くことは難しい。しかしながら、当センターの設備、人員、環境下でTSPOリガンドを合成し、実際に患者に対して炎症イメージングの撮像を行い、安定的に定量的な画像データを得ることができることを確認できたことは、今後の研究において大きな意義があったと考えている。 次年度は、これまでの経験に基づき検査を継続し、アルツハイマー型認知症患者の被験者数を拡大する。そのうえで髄液・血液中の髄液・末梢血中タンパク・サイトカイン・炎症系細胞の解析を実施する。PETデータに基づき、変性過程において生じる脳内炎症反応について生体内での定量を行い、同時に炎症によって引き起こされる髄液・末梢血中タンパク・サイトカイン・炎症系細胞のダイナミックな変化と、認知症の認知・精神行動面を中心とした臨床症状との関連について定量的な解析検討を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究における研究初年度の計画は、AD患者において、PET分子イメージングにより、脳内炎症病態を定量し、同時に臨床症状評価、MRIによる脳構造・機能検査および髄液・血液中の炎症関連物質の解析を実施することである。その実施にあたり、2019年8月の倫理・利益相反委員会における申請を行った。その結果、2019年9月12日に、倫理・利益相反委員会の承認を得た。同年10月に研究保険加入を完了し、同年11月28日に被験者に対するPET検査を実際に開始することができた。2020年3月末までの時点で、5名のアルツハイマー型認知症患者に対して、PETおよびMRI撮像、血液髄液採取および認知症病態評価を終了している。初年度において、当センターの設備、人員、環境下でTSPOリガンドを合成し、実際に患者に対して炎症イメージングの撮像を行い、安定的に定量的な画像データを得ることができることを確認できたことは、今後の研究において大きな意義があったと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、これまでの経験に基づき検査を継続し、アルツハイマー型認知症患者の被験者数を拡大する。そのうえで髄液・血液中の髄液・末梢血中タンパク・サイトカイン・炎症系細胞の解析を実施する。PETデータに基づき、変性過程において生じる脳内炎症反応について生体内での定量を行い、同時に炎症によって引き起こされる髄液・末梢血中タンパク・サイトカイン・炎症系細胞のダイナミックな変化と、認知症の認知・精神行動面を中心とした臨床症状との関連について定量的な解析検討を行う。 生体内における疾患に伴う脳内炎症と、髄液・末梢血中の炎症系物質との関連を総合的に検討した報告はこれまでになく、本研究を継続発展させることで、非常に特色のある結果が期待できる。また、結果をもとに a)脳内炎症バイオマーカーの同定による新たな病態評価法の開発、b)抗炎症作用に基づく治療方法の開発へ向けた新たな基盤的情報の獲得も期待できると考えている。
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Research Products
(1 results)