2020 Fiscal Year Annual Research Report
Significance of glycan abnormalities in diabetic nephropathy
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19H03675
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
和田 淳 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (30294408)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 糖尿病性腎症 / 尿レクチンアレイ / 網羅的糖鎖プロファイル / 糖鎖合成酵素 |
Outline of Annual Research Achievements |
特異性の異なる45種類のレクチンを用いた尿レクチンアレイ解析を開発した (PLoS ONE 8(10), e77118, 2013)。さらに平成24年度より2型糖尿病患者680例の4年間のコホート研究でベースラインのα2-6シアル酸関連レクチン(SNA)、Galβ1-3GalNAc (T-antigen)関連レクチン (ABA, Jacalin, ACA)、RCA120への結合シグナル高値が4年後のeGFR 30%低下の危険因子であることを報告した(Diabetes Care. 41(8), 1765-1775, 2018)。現在このコホート研究を継続しており、腎機能低下の予測マーカーとしての有用性の検証を続けている(Urinary biomarker for Continuous And Rapid progression of diabetic nEphropathy:U-CARE研究)。 この2型糖尿病患者のコホート研究で、尿レクチンアレイ解析による糖鎖の網羅的解析の結果から、尿中レクチン(SNA, ABA, Jacalin, ACA, RCA120)への結合シグナルの上昇が腎機能低下のリスクであることを見出したが、これらのレクチンが認識する糖鎖は糖タンパク質上のT-antigen, Tn-antigen, sialyl-T, sialyl-Tn, Core 3を認識しており、いずれも合成不全糖鎖であり癌組織において発現する抗原でもある。これらの糖鎖抗原を認識するC型レクチン受容体2種類を同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
糖尿病性腎症で尿中に増加し、予後を反映する異常糖鎖を認識するC型レクチン受容体の同定に至っており、順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
糖尿病性腎症で尿中に増加し、予後を反映する異常糖鎖を認識するC型レクチン受容体を2種類同定した。そこで今後はこのC型レクチン受容体のノックアウトマウスを作出する。このC型レクチン受容体遺伝子は糖鎖認識が類似しており、かつマウスゲノム上で近接しているため、それぞれのノックアウトマウスと、2つの遺伝子を同時に欠失したダブルノックアウトマウスの作出を継続している。
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Research Products
(16 results)