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2020 Fiscal Year Annual Research Report

自然・獲得免疫系を繋ぐ肺胞マクロファージの機序解明による同種・異種肺移植成績向上

Research Project

Project/Area Number 19H03748
Research InstitutionKagoshima University

Principal Investigator

佐原 寿史  鹿児島大学, 総合科学域総合研究学系, 准教授 (90452333)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 清水 章  日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (00256942)
関島 光裕  鹿児島大学, 医用ミニブタ・先端医療開発研究センター, 特任助教 (20568589)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywords移植・再生医療 / 肺胞マクロファージ / トランスレーショナル研究 / 肺移植 / 異種移植 / ミニブタ / 虚血再灌流障害 / 自然免疫
Outline of Annual Research Achievements

肺に豊富に存在する免疫担当細胞であり、かつ自然免疫系亢進と獲得免疫系活性化の双方に重要な役割を果たすマクロファージのうち、移植後長期にドナー肺に存在し、拒絶反応に重要な役割を果たしうる肺胞マクロファージに着目した実験を前年度に続き進めた。

令和2年度は、虚血再灌流障害の際の肺胞マクロファージの動態を明らかにするため、自然免疫系の関与を主として評価を行うために、最も簡便なモデルを用いて試験を実施した。クラウン系ミニブタを用いて、90分間の温虚血による再灌流障害モデル(左肺動脈、左肺静脈および左主気管支を90分間遮断した後に再灌流を行うことで障害を惹起)を用い、再灌流2時間、2日後、7、14、28日後に画像解析とともに、経時的に肺生検を実施し、胸部X線や生検、あるいは血液ガスをもとにした虚血再灌流障害の病態の程度と、病理標本における肺胞マクロファージとの相関関係を評価した。障害の程度とマクロファージの数には一定の関係があるものの、表面マーカー染色によって更にマクロファージのサブタイプ解析を行うことよって、肺胞マクロファージの働きについてより詳細な評価を進めている。また異種移植研究においては、マクロファージの働きを制御する遺伝子導入を行った異種肺移植モデル(ブタをドナーし霊長類に移植)の結果から、マクロファージの制御が、拒絶抑制に重要な働きを示すという成果を得ているが、その抑制効果については十分でなく、肺胞マクロファージのみを標的とする治療方針、あるいは他の標的も加えた治療法の検討の必要性が示唆される結果であると考える。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

上記のように、ミニブタ虚血再灌流障害モデルを用いて、胸部X線や肺生検の結果をもとに、肺胞マクロファージの役割を評価する実験を進めている。またブタ・霊長類間異種肺移植実験でも、これまでに得た結果をもとに、肺胞マクロファージを含めた自然免疫系の役割を解明する検討を進めているため、予定通りに進捗しているものと判断する。

Strategy for Future Research Activity

令和3年度は引き続き温虚血再灌流障害モデルを用いて、画像および各種検体の解析に基づいて肺胞マクロファージが虚血再灌流障害の進展について果たす役割を明らかにするとともに、同種移植モデルを用いて拒絶反応進展に果たす肺胞マクロファージの役割の解明をはかる実験に進む方針である。また異種移植研究においても、肺胞マクロファージを含めた自然免疫系の役割を解明する検討を引き続き進めていく。

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Published: 2021-12-27  

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