2019 Fiscal Year Annual Research Report
リバーストランスレーショナルアプローチによる動物の脳波による痛み評価法の確立
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19H03751
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中江 文 大阪大学, 生命機能研究科, 特任教授(常勤) (60379170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊谷 雄太郎 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (00528408)
中井 國博 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 准教授 (80362705)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 脳波 / 評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、測定系の確立と痛みのモデルを用いた脳波の評価を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染症の影響によって輸入量が減少したため、動物用多チャンネル脳波取得システムを稼働させてマウスの脳波を記録するために必要な実験装置構成品の納期が大きく遅延し、3月に漸くごく一部が納品された。そのため、脳波データの記録→特徴量の抽出→サンプル増幅法によるデータベース拡張→判別アルゴリズムの作成までの一連の流れの確認のみ行うことができた。本年度予定していた内容は以下の通りである。 1.脳波を多チャンネルで取得できるシステムを稼働させて、脳波データの記録から判別アルゴリズムの作成までの一連の流れを確認する。 2.マウスに電極の埋め込みを行った1週間後に手術前の脳波データ取得を行う。その後Planter Flap model(術後遷延痛モデル)を作成し、モデルの疼痛行動の評価がすでに確立している術後2日目、術後28日目の脳波を取得する。それらを1のような流れで手術前と急性期、手術前と慢性期、急性期と慢性期の痛みを区別するために、機械学習を用いて検証し、重回帰分析を用いてアルゴリズム化する。 3.術後28日目までデータ取得した後安楽死させて脳を摘出し、電極の埋め込みによる異常な免疫反応が生じていないか免疫学的手法で確認し、新たに眼窩下神経絞扼モデル、ベネットモデルを作成し術前から術後28日目までの脳波をデータベース化する。 4.手術前との比較に加えて、各モデル間の比較を行い、侵害受容性疼痛がメインのPlanter Flapモデルと神経障害性疼痛がメインとなる眼窩下神経絞扼モデル、ベネットモデルの間の区別を試みる。 5.眼窩下神経絞扼モデルとベネットモデルと言う障害部位の異なるモデルで特徴的な脳波の違いを明らかにし、ブプレノルフィン、ガバペンチンを用いた薬剤介入試験を行い、その脳波による評価を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
動物用多チャンネル脳波取得システムを用いてマウスの脳波を取得・解析し、判別アルゴリズムを作成するまでの流れの確認を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
【令和3年度】測定系の確立と痛みのモデルを用いた脳波の評価を行い、動物の痛みを可視化するプログラム開発を行う。 1.5週令のオスC57BL6マウス12匹に対して電極の埋め込みを行った後1週間後に手術前の脳波データ取得を行う。その後Planter Flap model(術後遷延痛モデル)を作成する。モデルの疼痛行動の評価がすでに確立している術後2日目、術後28日目の脳波を取得する。それらを1のような流れで手術前と急性期の痛みの区別、手術前と慢性期、急性期と慢性期を区別するために、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシーンを用いた機械学習を用いて検証し、重回帰分析を用いてアルゴリズム化する。 2.術後28日目までデータ取得した後安楽死させて脳を摘出し、電極の埋め込みによる異常な免疫反応が生じていないか免疫学的手法で確認し、Planter Flapモデルに加えて、眼窩下神経絞扼モデル、ベネットモデルを作成し術前から術後28日目までの脳波をデータベース化する。 3.手術前との比較に加えて、各モデル間の比較を行い、侵害受容性疼痛がメインのPlanter Flapモデルと神経障害性疼痛がメインとなる眼窩下神経絞扼モデル、ベネットモデルの間の区別を試みる。 4.眼窩下神経絞扼モデルとベネットモデルと言う障害部位の異なるモデルで特徴的な脳波の違いを明らかにする。ブプレノルフィン、ガバペンチンを用いた薬剤介入試験を行いその脳波による評価を行う。 5.これまでの成果を蓄積してアルゴリズム化し動物の痛みを可視化するプログラムを開発する。
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