2021 Fiscal Year Annual Research Report
リバーストランスレーショナルアプローチによる動物の脳波による痛み評価法の確立
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19H03751
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
中江 文 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 特命教授 (60379170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊谷 雄太郎 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (00528408)
中井 國博 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 准教授 (80362705)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 脳波 / 評価 / 動物モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では動物の痛み評価の標準化を目指し脳波を用いた評価アルゴリズムの開発を目的とするものである。これまでの痛みの動物実験では、機械刺激や熱刺激などによる動物の行動の変化により評価するのが一般的であったが、行動評価の環境や条件の違いがその結果に大きく影響するため、安定した動物の痛み評価が求められる状況であった。そのため、動物の痛み評価について行動評価ではなく脳波の変化をとらえることで痛みの状態を評価するとともに鎮痛薬の効果を定量的に評価できる方法を検証した。我々が開発した術後遷延痛である足底皮弁モデルを用いて、手術前、急性期、慢性期で機械刺激による動物の行動の変化を行うとともに、手術前と急性期、手術前と慢性期、急性期と慢性期の痛みの区別が可能かどうか、脳波データの取得→脳波特徴量の抽出→サンプル増幅法によるデータベース拡張→判別アルゴリズムの作成の手順を検証した。また、慢性痛モデルある坐骨神経絞扼モデルにおいても同様に行った。その結果、本研究において脳波を用いた評価の前提として動物の行動評価による痛みのラベリングが必須であるが、慢性痛に至る過程においては痛みの発現率、強度、行動表出で個体差によるばらつきが大きかった。痛み評価の標準化を目指すにあたり、まず痛みの変化に伴う共通の脳波変化を見出すことが必要であり、行動評価のばらつきが少ない急性期痛において痛みに伴う動物の行動変化の安定性を検証することとした。急性期痛として代表的な足底皮膚切開モデルと足底皮弁モデルで比較したところ足底皮弁モデルで安定した結果を得た。また、急性期痛の代表的な鎮痛薬であるブプレノルフィン、メロキシカムを用いて薬剤介入試験を行ったところブプレノルフィンで安定した評価を得た。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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