2019 Fiscal Year Annual Research Report
免疫チェックポイント阻害剤における共刺激分子遺伝子導入および放射線治療の併用効果
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19H03804
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
丹生 健一 神戸大学, 医学研究科, 教授 (20251283)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井之口 豪 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (10457046)
大月 直樹 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (40343264)
上原 奈津美 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (40570502)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | CD80 / B7 / 抗PD-1抗体 / 頭頸部がん / 扁平上皮癌 / 放射線治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、手術、放射線治療、化学療法、分子標的薬に次ぐ、新たな治療法である免疫チェッックポイント阻害剤を活用する併用療法の開発を目指し、免疫チェックポイント阻害剤と共刺激分子の遺伝子導入の併用、免疫チェックポイント阻害剤と放射線療法の併用、免疫チェックポイント阻害剤と化学放射線療法の併用、免疫チェックポイント阻害剤と化学放射線療法、共刺激分子の遺伝子導入の併用、の相乗効果と作用機序を明らかとすることを目的に計画した。 本年度の実績は以下の通りである。 1)B7遺伝子を組み込んだアデノウイルスベクター(Ad-B7)を購入し293cellを用いてin vitro、in vivoで必要とされる量へ増殖、精製した。 2)マウス扁平上皮癌細胞KLN205を用いて、in vitroでAd-B7を導入しアデノウィルスの濃度依存性にB7(CD80)の発現量が増加していることを確認した。 3)現在、マウス扁平上皮癌細胞KLN205 を用いて、in vitoroでLacZ遺伝子を組み込んだ既製のアデノウイルスベクター(Ad-LacZ)およびAd-B7を導入しアデノウィルスそのものによる細胞毒性は示さず、B7の発現量が増加するアデノウィルス濃度を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響で緊急事態宣言が発令されたため、大学の方針で研究室への立ち入りが禁止となっているため。
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Strategy for Future Research Activity |
マウス扁平上皮癌モデル:マウスの頸部と右大腿部の皮下に腫瘍細胞を注射して作成し、以下の8群に分けて検討する 1)抗PD-1抗体+Ad-LacZ投与群 2)抗PD-1抗体+Ad-B7投与群 3)PBS+Ad-B7投与群 4)PBS+Ad-LacZ投与群 5)抗PD-1抗体+放射線治療群 6)PBS+放射線治療群 7)抗PD-1抗体+CDDP+放射線治療群 8)抗PD-1抗体+CDDP+Ad-B7投与群+放射線治療群 共刺激分子の遺伝子導入:共刺激分子の遺伝子導入群では、腫瘍細胞を皮下注後10日目に共刺激分子の遺伝子を組み込んだアデノウイルスベクターAd-B7を頸部の腫瘍内に投与する。コントロール群にはAd-LacZを投与する。 抗PD-1抗体の投与:抗PD-1抗体投与群では、腫瘍細胞を皮下注後10日目から腹腔内投与を開始し以後は3日おきに継続する。コントロール群には同量のPBSを投与する。 腫瘍のサイズは定期的に腫瘍の直径を計測。治療終了後に頸部腫瘍、右大腿部腫瘍、頸部リンパ節を回収する。PD―L1の増強効果は腫瘍細胞内のPD―L1を免疫組織学的に検討し、 CD80+細胞(細胞障害性Tリンパ球)数の検討:フローサイトメトリーにより検討する。
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Research Products
(1 results)