2020 Fiscal Year Annual Research Report
チームの納得を促進するための看護師のコーディネート力向上プログラム開発と評価
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19H03934
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
飯岡 由紀子 埼玉県立大学, 大学院保健医療福祉学研究科, 教授 (40275318)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 知子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (00314922)
辻 恵子 慶應義塾大学, 看護医療学部(藤沢), 准教授 (30338206)
小倉 泰憲 山形大学, 理学部, 教授 (60623824)
中澤 良子 (大場良子) 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (80381432)
関谷 大輝 東京成徳大学, 応用心理学部, 准教授 (80619213)
廣田 千穂 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 特任助教 (80833079)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 看護学 / 調整 / コーディネート / チーム医療 / プログラム開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
看護師のコーディネート力向上プログラムの開発に向けて、看護師の調整力(コーディネート力)の概念的理解を深めることと、その実態を明らかにするために以下の4つの研究活動を展開している。 1.概念分析:医中誌web、PubMedを用いた検索により、60文献を抽出した。Rogersの概念分析アプローチの方法を用いて概念分析を行った。看護師の調整力の属性として5つの要素が導き出された。看護師の調整力に必要な要素が明らかになったことより、その能力を向上するための視点が導き出された。 2.質的研究:がん看護専門看護師を対象として、看護師の調整(コーディネート)を明らかにするために半構造的面接を行った。逐語録からは9つのカテゴリーが抽出された。専門看護師として高度な調整能力と捉えられる内容が含まれた。 3.看護師の調整力の実態調査に向けた準備:看護師の調整力の実態調査を行うため、看護師の調整力尺度を開発している。1の概念分析の結果を基にアイテムプールを作成した。更に、2の質的研究の結果から、概念分析では導き出されなかった内容を検討し、アイテムプールを追加した。その後、看護師の調整力尺度の信頼性と妥当性を検討している。 4.看護師のコーディネート力向上プログラムの開発に向けた準備:プログラムには看護師自身が自分の能力を適切にアセスメントし、目標設定ができることを含める予定でる。この能力向上にはリフレクションが適用できると考えられ、リフレクションのプログラムを開発している。リフレクションプログラムは病院の看護師を対象に、その効果を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
看護師の調整力尺度の信頼性と妥当性の検討では、対象者を病院看護師とした調査を行っている。新型コロナウイルス感染拡大の状況により、病院看護部との調整に時間を要しており、当初の計画よりもやや遅れが出ている。研究代表者及び分担者は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、教育活動の変更や学生への対応など、通常よりも業務量が増加し、研究活動に支障をきたしている状況が続いている。感染状況が落ち着いている時期を活用したり、ITの活用を促進するなどして研究活動を推進している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、看護師のコーディネート力向上プログラムを開発するため、以下の研究活動を遂行する。 1.看護師の調整力の実態調査:大規模病院の看護師を対象として実態調査を行う。新型コロナウイルス感染状況を踏まえながら、調査の時期や調査方法を工夫し、効率的に調査が遂行できるようにする。調査後は、調整力の実態を明らかにするだけでなく、年齢、経験年数、職種などとの関連を明らかにする。この分析により導き出された関連要因は、コーディネート力向上プログラムの構成に反映させる。 2.看護師のコーディネート力向上プログラムの開発:これまでの研究成果を踏まえ、プログラムを開発する。対象者は病院勤務の看護師とする。多職種連携を推進するためのコミュニケーションスキル、カンファレンスの運営を促進するファシリテーションスキル、体験の振り返りや自己コントロールを促すリフレクションなどの要素を含めてプログラムを開発する。
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Research Products
(1 results)