2022 Fiscal Year Annual Research Report
対人関係療法をとりいれた摂食障害親子プログラム開発と地方都市支援ネットワーク創造
Project/Area Number |
19H03936
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
香月 富士日 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (30361893)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 敦朗 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (10315880)
澤田 華世 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 講師 (10760770)
渡辺 範雄 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (20464563)
近藤 真前 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (30625223)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 摂食障害 / 対人関係療法 / 家族支援 / 家族心理教育 / RCT |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度の実績としては、今まで行っていたコホート研究の結果と精神疾患を持つ人の家族ケアメタアナリシス論文を出版した。また、精神疾患患者家族への支援法として確立されている家族心理教育と摂食障害治療に対する一定のエビデンスのある対人関係療法の要素を加えた家族支援プログラムを作成した。家族心理教育では疾患や治療、対応方法についての適切な情報を共有した上で、日々の対処方法を増やしていくものである。対人関係療法は生活上の変化に注目して穏やかで率直なコミュニケーションを増やすものである。摂食障害は思春期青年期に多く、親子ともに生活上の変化が大きいため、この治療法は適していると考えた。また、Covid-19感染症が収束していないことや、どこからでも参加できる利便性を重視し、Zoomによるプログラム提供とした。 プログラム内容は、思春期青年期の摂食障害患者の親を対象とし、各回前半は対人関係療法をベースとした摂食障害やコミュニケーション方法についての情報提供と日々の体験の共有をし、後半は対人関係療法をベースとしたロールプレイと対処法を増やすストレングスモデルグループを行う。4回の情報提供セッションは、1回目:摂食障害の症状と対人関係療法の考え方、 2回目:思春期・青年期の特徴、 3回目:コミュニケーション①、 4回目:コミュニケーション②で、各30分の情報提供とその後にそれぞれの体験を語っていただき共有する。情報提供は、パワーポイントでテキストを作成し、それを解説する形で行う。グループセラピーはストレングスモデルを基本に行う。 プログラムの効果を無作為割付比較試験の研究デザインを用いて検証している。介入研究はスタートし、目標症例数は、56名で現在32名のエントリー、18名の介入が終了している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
摂食障害家族を対象に介入研究を行う予定で計画をしていたが、たびたびCovid-19の感染拡大で計画を開始できなかった。最終的には、対面での介入を修正し、遠隔でのプログラムとして計画立案をしなおすこととなった。そのため研究開始がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
進行中の介入研究は、目標症例数が56名で、現在32名のエントリー、18名の介入が終了している。リクルートは比較的順調であるが、研究の広報や講演会の際の研究の説明などに尽力し、介入研究が滞りなく進むように努力する。引き続き、対象者のリクルートと介入を行い、2023年度中には介入とアセスメントが終了する予定である。その後、データを解析し論文作成・投稿する。
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