2023 Fiscal Year Annual Research Report
呼吸感覚モジュレーションを応用した間質性肺炎予後改善呼吸リハビリテーションの開発
Project/Area Number |
19H03984
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
海老原 覚 東北大学, 医学系研究科, 教授 (90323013)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | メンソール / テーラーメード / 呼吸困難 |
Outline of Annual Research Achievements |
呼吸リハビリテーションによって適切な運動療法を導入し、習慣づけることが健康寿命延伸のキーポイントである。その運動の習慣づけにおいて大きな阻害因子は労作時の呼吸困難である。患者はこれを大きな負荷と感じ、運動をやめてしまうのである。それを何とかすることが負荷のないリハビリテーションに繋がるが、広く労作時呼吸困難を緩和することは方法も効果も限定的であった。そこで疾患を選ばず通用する労作時呼吸困難緩和法を開発を試みた。メンソールのアロマ精油により嗅覚刺激をすると、吸気抵抗負荷時の呼吸困難感を軽減することを見出していた。これを労作時呼吸困難に応用し、エルゴメーターによる運動負荷時にも呼吸困難を軽減することを健常者において示した。さらに慢性呼吸器疾患患者における6分間歩行試験の時にサージカルマスクの裏側に目メンソールの芳香シールをはることで歩行時の呼吸困難が有意に改善されることが分かった。さらに呼吸困難が強いとされる間質性肺炎患者においてもメンソールの嗅覚刺激が呼吸困難を緩和した。さらにMDFを用いた呼吸困難の質を評価しながら、慢性呼吸器疾患の吸気負荷抵抗によって誘発された呼吸困難を調べてみるとCOPDと違って間質性肺炎においては情動の部分がメンソールによって緩和されないことがわかった。このことは呼吸困難の質の違いにより、リハビリテーション法が違ってくることも示唆している。さらに患者個々に合わせたテーラーメードの治療を含む、慢性呼吸器疾患患者の身体機能および心理状態の改善をデザインした運動療法、患者教育、行動変容のみならず、健康増進および長期間のアドヒアランスの促進するためにも呼吸困難の質の成因メカニズムを解明することが重要と考える。
|
Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|