2019 Fiscal Year Annual Research Report
Optimum exercise prescription for the control of diurnal eating behavior and energy balance in young and middle-aged adults
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19H04023
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Research Institution | Nakamura Gakuen College |
Principal Investigator |
熊原 秀晃 中村学園大学, 栄養科学部, 准教授 (40389367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
綾部 誠也 岡山県立大学, 情報工学部, 教授 (80407238)
飛奈 卓郎 長崎県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (60509678)
吉村 英一 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 栄養・代謝研究部, 室長 (70613214)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 身体活動 / 食欲 / エネルギー出納 / 栄養 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,摂食行動(食事量・食事内容)を調節あるいは媒介する健康づくり運動条件を解明し,青壮年期からの肥満および関連疾患の予防に資する摂食行動を喚起する身体運動促進支援法の開発を目指す基盤的研究である. 2019~2020年度に亘り,食欲関連生体指標と主観的感情ひいては摂食行動へ及ぼす影響に関して,異なる強度と実施頻度の運動による日内(24時間)急性影響を検討する課題Ⅰの研究を計画した.課題Ⅰの実験は,青壮年男女18名程度を目標対象者数とし,コントロール(安静)条件と自転車エルゴメータを用いた3種の運動条件を設定した無作為化クロスオーバー試験(4試験/対象者1人)を施す計画であった.検証する運動条件は、血中乳酸閾値強度(中等度強度)90分間と30分×3回、および血中乳酸濃度4mmol/L強度(高強度)で前者と同等のエネルギー消費量となる時間の運動であった. 2019年度は,男性12名を対象に実験を完了できた.次年度に継続する途中経過でのデータ解析結果ではあるが,中等度強度運動後にはアシル化グレリンならびにGLP-1に有意な変化は認められなかったが,主観的食欲は有意もしくは増加する傾向がみられた.しかし,実際に摂取したエネルギーと栄養素摂取量はコントロール条件と比較して差を認めなかった.健康づくり運動で推奨される中等度強度運動を行うことで過度な摂食亢進あるいは減退が起こり,肥満を誘発するような正のエネルギー出納や栄養素等の摂取不足を招く可能性は低いと考えられた.一方,高強度運動直後では,アシル化グレリンが運動前より有意に減少し,コントロール条件と比較してたんぱく質摂取量が有意に低く,エネルギー摂取量が低値を示した.高強度運動後は,たんぱく質の摂取減少に起因するエネルギー摂取量の低下が誘発される可能性があることに留意する必要があると考えられた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた実験を再調整(延長)するやむを得ない事由が年度後半に発生した為,研究費の繰越申請を行ったが,翌年度初頭までに繰越申請の計画通り実験を完了できた(2020年7月).
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り,課題Ⅰの実験を次年度内に全て完了すべく実験を継続する.また,これまで得られたデータの一部を学術集会等で発表する予定である.
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