2019 Fiscal Year Annual Research Report
AIに基づく外科医の術中技能の定量化による次世代低侵襲手術手技訓練システム
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19H04139
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
諸岡 健一 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (80323806)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大内田 研宙 九州大学, 大学病院, 講師 (20452708)
倉爪 亮 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (70272672)
河村 晃宏 九州大学, システム情報科学研究院, 助教 (60706555)
宮内 翔子 九州大学, システム情報科学研究院, 助教 (40828555)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 低侵襲手術 / 手術手技訓練システム / 実時間有限要素解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該研究は,腹腔鏡下手術の安全性・確実性の向上を目指し, 申請者が有する実時間有限要素解析システム(neuroFEM) と,術中内視鏡画像を 融合することで,手術中の外科医の手術手技と,それに伴う人体組織の振舞いを計測し,それに基づいた次世代の低侵襲手術手技訓練システム の開発を目的とする. 令和元年度では,neuroFEM を拡張し,異なる物性の組織間の相互作用を考慮した実時間有限要素解析システムmultiphysics DeepFEM (mDeepFEM) の構築と ,それによる患者臓器形状の計測法の開発について研究を行った.まず,neuroFEMの入力は位置と周囲からの応力を入力としていたため,それに物体の硬さを表す物性値を入力パラメータを加えたシステムに拡張した.ここで,これまで開発したneuroFEMはC言語で作成していたが,その学習に要する時間が膨大となることが問題であった.そこで,深層学習で用いられるプログラミング言語PyTorchに書き換えることで,学習の効率化を図った.その結果,これまでのneuroFEMの精度を保ちつつ,学習時間をほぼ半分程度に短縮することが可能となった. また,次年度では内視鏡画像から術具領域を自動的に抽出するシステムについて研究を行う予定である.この研究では,大量の内視鏡画像が必要であり,そのため内視鏡画像を収集し,各画像から術具領域を手動で抽出・ラベル付けをすることで,システム開発のためのデータベース構築に取り掛かっている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
mDeepFEMの構築については,学習の効率化のためにソフトウェア移植を行った.これに予想以上に時間を要したが,これにより学習速度を向上することができ,様々なネットワーク構造を使った研究が効率的に行えるようになった. また,令和2年度以降の研究に用いるデータベース構築も行い,内視鏡画像からの術具領域抽出に関する研究をスムーズに進める環境を整えている.
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Strategy for Future Research Activity |
現在mDeepFEMの構築を行っており,今後も続けていく予定である.一方,構築中のデータベースを用いて,内視鏡画像から術具領域を自動的に抽出するシステムを開発する.
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Research Products
(4 results)