2022 Fiscal Year Annual Research Report
Water mass structure and primary productivity in the sub-Arctic seas revealed from dissolved organic matter and optical properties
Project/Area Number |
19H04250
|
Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
平譯 享 国立極地研究所, 先端研究推進系, 教授 (70311165)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 洋平 北海道大学, 地球環境科学研究院, 准教授 (50432224)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | CDOM / FDOM / 水塊 / 光吸収 / 蛍光 / 基礎生産 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度も令和3年度と同様、水産資源研究所「若鷹丸」による仙台湾の観測を7月末に実施し、有色溶存有機物(CDOM)光吸収係数、および蛍光溶存有機物(FDOM)蛍光強度の観測を実施した。過去に観測したデータとこれらのデータを組み合わせ、データセットを再構築した後(n=811)、水塊を再分類(階層的クラスター分析)した。 令和3年度までは7つの水塊に分類していたが、衛星によるCDOM光吸収係数の推定精度と機械学習(ランダムフォレスト)による水塊判別精度を考慮し、5つの水塊に分類した。その結果、衛星CDOM光吸収係数とランダムフォレストを使用した方法は80%以上の精度で水塊を正しく識別することができた。また、ランダムフォレストを用いる方法は、閾値を用いて判別する方法(精度67%)よりも確実に水塊判別が可能であることが明らかとなった。 植物プランクトンの基礎生産にとって重要な水塊とその分布を知るため、MODIS/Aquaデータに本方法を適用し、北太平洋における各水塊のクロロフィルa(chl.a)濃度、面積およびトータルchl.a量(クロロフィルa濃度と面積の積の積算値)を計算した。chl.a濃度は水塊5、4、2、3、1の順に高かったが、トータルchl.aは水塊3が最も高く、北太平洋の沿岸部広く分布しており、水塊3は本海域における生物生産に重要な水塊であると考えられる。また、大きな植物プランクトンブルームが発生する時期またはその前の時期には、深層の水塊の特徴を持つ水塊2が局所的に現れ、FDOMで観測された深層からの栄養塩流入あるいは湧昇の影響を示唆するものと示唆される。 以上の結果は、英語論文としてまとめた。内容を精査の上、国際学術誌に投稿する予定である。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|