2019 Fiscal Year Annual Research Report
Non-market valuation method using deep learning and big data
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19H04337
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
栗山 浩一 京都大学, 農学研究科, 教授 (50261334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄子 康 北海道大学, 農学研究院, 准教授 (60399988)
柘植 隆宏 甲南大学, 経済学部, 教授 (70363778)
久保 雄広 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物・生態系環境研究センター, 主任研究員 (80761064)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 環境評価 / 深層学習 / 景観 / 経済価値 / ビッグデータ |
Outline of Annual Research Achievements |
環境価値評価は価格の存在しない環境の経済的価値を金銭単位で評価する手法である。環境価値評価の代表的な手法では、環境対策に支払っても構わない金額をたずねることで環境価値の推定を行うが、調査票で用いる写真が回答に影響したり、調査時期や調査対象者によって回答が異なる現象(バイアス)が知られている。このため、写真が環境価値に及ぼす影響を解明すると同時に、特定時期や特定の対象者に限定されない評価方法の開発が課題となっている。 本研究の目的は、深層学習とビッグデータを環境価値評価に応用することで、バイアスを軽減した新たな 環境価値評価手法を開発することにある。情報学の分野では深層学習やビッグデータの研究が進められているが、環境価値評価にこれらを応用した研究は極めて少ない。そこで、SNSや携帯電話の電波情報などのビッグデータを深層学習で分析することで精度の高い新たな評価手法を開発する。 本年度の研究実績は以下のとおりである。第一に,選択型実験による景観分析(深層学習分析)については,小規模な事前調査を実施し,深層学習による分析を試験的に実施した。第二に,SNSと携帯電波情報を用いたサンプリングバイアスの補正(ビッグデータ分析)については,富士山を対象に携帯電話の電波情報をもとに登山行動を分析した。さらに,現地で実施した登山者アンケート調査の結果をもとにバイアスの補正を実施した。第三に,課題1(深層学習分析)と課題2(ビッグデータ分析)の分析結果を統合し、写真やサンプリング方法によって生じるバイアスを軽減した新たな評価手法の開発を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響により現地調査が困難な状況が続いている。このため,過去に実施した現地調査のデータをもとに分析を行なった。深層学習分析およびビッグデータ分析については予定通り進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で開発中の分析手法を用いて大規模なアンケート調査およびビッグデータを用いた分析を実施予定。
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Research Products
(9 results)