2019 Fiscal Year Annual Research Report
Developing community-based programs for frailty in elderly people: an action research on primary care interventions in Thailand and Japan
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19H04352
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
木村 友美 大阪大学, 人間科学研究科, 講師 (00637077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 正則 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (80584614)
石本 恭子 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (50634945)
渡辺 長 帝京科学大学, 医療科学部, 講師 (40742044)
坂本 龍太 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 准教授 (10510597)
速水 洋子 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 教授 (60283660)
河森 正人 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (50324869)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | フレイル / 地域在住高齢者 / タイ / 日本 / 介護予防 / 栄養摂取 / 口腔機能 / 運動機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、タイと日本において、文理融合の多分野の研究者らとともに、高齢期の「フレイル」の実態を社会的また文化的側面から明らかにし、地域の特性にそくした新たなフレイル指標を開発することを目的とする。 本研究は5年間の計画で、今年度はまず質的調査を中心として高齢期のフレイルの実態を探求した。日本とタイの両地域において、地域高齢者への質的インタビュー(グループインタビューおよび個別インタビュー)を行い、フレイルのとらえ方を問うと共に、その文化的・社会的背景(家族、親族関係、地域のつながり、社会的活動、信仰と仏教活動等)について調査した。日本では2019年8月に、高知県土佐町において総合機能健診を約300人対象に実施した。ここでは、多分野を専門とする研究分担者らとともに、運動機能、心身の健康度および認知機能、栄養状態、口腔機能(歯科)に関する検査・診査を実施し、既存のフレイル指標における評価だけでなく包括的な健康にかかわるデータを収集した。タイでは9月に、マヒドン大学の研究協力者らとの共同で、地域高齢者の総合機能健診の簡易版(運動機能、日常生活動作、うつ傾向、食事摂取の状況などの調査)を、約100人対象に実施し、フレイルの状況と健康関連因子のデータを収集した。また、タイでは、近年増加している「高齢者学校」における介護予防的な取り組みについても調査し、高齢者が「要介護」および「フレイル」の状況をどのようにとらえて予防的取り組みを行っているかをまとめた。健診で得た量的データを解析するとともに、質的インタビューともあわせてフレイルに関わる因子を分析しており、この作業は現在も進行中である。2020年2月にはふたたびタイを訪問し、現地研究協力者らとともに日常生活機能に関するデータのまとめおよび分析に関して議論し、結果をまとめて現在論文1本を投稿予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、5年間を通じて3つのフェーズ:①タイと日本におけるフレイルの実態を把握し、新たなフレイル指標を開発する、② 新たなフレイル指標を適用し、地域でのフレイルのスクリーニングを行う、③ 抽出されたフレイル高齢者に対して介護予防の実践、を行うものである。今年度は、おおよそ計画どおりに、質的研究を中心として、量的な調査(健診の実施とそのデータ解析)も小規模ながら両国の調査地で実施した。また、これらのデータを地域の研究協力者らとともに分析、議論を行い、論文執筆の段階にまで進めており、およそ予定通りの成果があがっているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、日本とタイの両調査地における量的データの質的データの分析から、地域の特徴をふまえた「フレイル」の指標を開発する段階へと移る。地域高齢者のフレイルと包括的な健康度に関する量的データの取得にあたっては、2020年8月に日本の高知県土佐町にて、2021年2月にタイのナコンパトム市ムアン地区にて、総合機能健診を150~300人を対象に実施する予定である。しかしながら、2020年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、高齢者を対象とした健診の実施が困難な状況である。現地の医療スタッフらと連携を取りながら、アンケート調査の実施などの可能な範囲で現状のフォローに努める。また、フィールド調査ができない場合には、2019年度に取得した量的・質的データを合わせて分析することに重点をおき、論文執筆を進める。
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Research Products
(11 results)