2021 Fiscal Year Annual Research Report
Cooperation of Humanities and Sciences to Establish an Empirical Research Project for Implementing and Examining "Global Welfare"
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19H04354
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
桜井 徹 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (30222003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉下 智彦 東京女子医科大学, 医学部, 客員教授 (00795015)
大月 一弘 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (10185324)
太田 和宏 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (00273748)
辛島 理人 神戸大学, 国際文化学研究科, 准教授 (20633704)
中澤 港 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (40251227)
勝二 郁夫 神戸大学, 医学研究科, 教授 (40356241)
青山 薫 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (70536581)
梅屋 潔 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (80405894)
小川 啓一 神戸大学, 国際協力研究科, 教授 (90379496)
齋藤 剛 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (90508912)
工藤 晴子 神戸大学, 国際文化学研究科, 講師 (20910037)
新川 匠郎 神戸大学, 国際文化学研究科, 講師 (60802486)
益田 岳 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (00455916)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | グローバリゼーション / 開発 / 移住 / 難民 / 感染症 / 福祉 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、第一に、大規模な移民の動態の“入口”である地域とその住民に現在何が起こっており、何が彼らを“移動”へと駆り立てるのかという問題に、文理双方にわたる領域横断的なアプローチから実証的かつ理論的に分析してきた。そして第二に、この分析結果を踏まえ、このような移民・難民の起源地において、移民・難民を流出させる圧力をコントロールするためにいかなる実効的方策・制度を展開することが可能なのかを探究してきた。 本研究は、大規模な移民・難民の起源地に対する海外調査をパンデミックのために2年半にわたり遂行できなかったという大打撃を受けたものの、パンデミック直前の2019年にはナミビア、モンゴル、インドネシア、カンボジア、アメリカ合衆国において医学、人類学、教育学、政治経済学等の多様な角度から研究協力者が現地調査を遂行し、どのような開発援助の問題点が現地で明らかとなっているのか、いかなる要因が住民を故郷から国際移住へと駆り立てるのか、等の問題点を調査した。 さらに、2023年3月にはパンデミックのために再三開催が延期されてきた国際研究集会を神戸大学にて開催し、インドネシアのアイルランガ大学をはじめとして多くの海外研究者を招聘し、世界各地における現地調査の報告とそれらに関する活発な意見交換を行うことができた。この国際研究集会における諸報告と意見交換から明らかになった一つの知見は、本研究が対象としてきた移民・難民の起源地も、その地方文化は決して一枚岩でも同質的でもなく、複層的な構造と複雑な権力序列を内包しており、国際開発援助を試みる先進諸国と同じように高度に混成的で多様な意見に満ちていることである。今後は、移民・難民の目的地のみならず起源地における複層性・権力性を明らかにすることが、いっそう詳細な問題分析と解決策の探究のための重要なカギになるであろう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
海外での調査活動が主体となる本研究課題にとっては、今次のパンデミックは研究遂行にとって重大な障害となったが、2022年度は徐々に世界的流行も収束の様相を呈しはじめ、研究活動や海外渡航も再開できるようになった。とりわけ海外の研究者たちとの活発な意見交換は未だ限定的ではあるものの、昨年度に比較すればずっと順調に研究活動を遂行することが可能になった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は、熱帯における感染症対策の専門家である益田岳東京女子医科大学助教を新たに研究分担者に加え、年度後半以降、ホンジュラス、南アフリカ、モロッコ、ケニア、イラン、キルギスタン、インドネシア、フィリピン等の国々を対象に、多領域の専門家による海外調査を再開し、問題のあぶり出しと解決策の方向性を探索する。そのうえで年度末には、開催が延期されてきた国際研究集会を神戸大学にて開催し、世界各地で遂行された現地調査の報告とそれらに対する質疑応答を中心とするワークショップを挙行したい。
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Research Products
(24 results)
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[Presentation] Changes in the distribution of genotype constellations of rotavirus strain after rotavirus vaccine introduction in Asian and African countries2022
Author(s)
Doan YH, Takemae N, Suzuki T, Dennis FE, Armah GE, Utsumi T, Shoji I, Yamani LN, Lusida MI, Miyoshi S, Sarkar MC, Haga K, Fujii Y, Shimizu H, Oka T, Muramatsu M, Kageyama T, Katayama K.
Organizer
日本ウイルス学会学術集会
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