2019 Fiscal Year Annual Research Report
大メコン圏における中国の「一帯一路」構想の実態と影響に関する比較事例分析
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19H04365
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
渡辺 紫乃 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (10582637)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣里 恭史 上智大学, グローバル教育センター, 教授 (40262927)
サムレト ソワンルン 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 准教授 (90614371)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | エコノミック・ステートクラフト / 一帯一路 / 中国 / カンボジア / ラオス |
Outline of Annual Research Achievements |
・2019年度は本研究の初年度であり、国内外での研究基盤の整備と研究体制の確立に力を入れた。国外では、王立プノンペン大学、ラオス国立大学やラオス国立経済研究所、ベトナム外交学院やベトナム社会科学院の研究者などと研究協力体制を作ることができた。 ・カンボジア、ラオス、ベトナムにおいて現地調査を実施し、中国の進出状況や工業団地・経済特区などの視察、企業関係者へのヒアリング、政策担当者や研究者との意見交換を行った。 ・ベトナムでは、ベトナム外交学院とベトナム社会科学院において、ベトナムの状況のヒアリングに加え、ラウンドテーブルやセミナーを開催して研究報告を行い、ベトナムの政府関係者や研究者からフィードバックを得ることができた。 ・中国の3ヵ国への進出は「光と影」の両面がある。ラオスとカンボジアが「親中」でありベトナムが「反中」であるといった具合に国別に対中認識が異なるのではなく、各国でも政策担当者や研究者の間で多様な見解があること、質問紙調査などのより詳細な調査が有益であることがわかった。 ・現地調査の成果や研究内容について、国内のセミナーやシンポジウムに加え、アルゼンチン、イタリア、インド、オーストラリア、中国、ドイツ、米国、ポルトガルなどでの国際会議や国際シンポジウム、セミナーなどで報告する機会があった。国内外から幅広く貴重なフィードバックを得ることができたので、2020年度以降の研究に役立てていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・カンボジア、ラオス、ベトナムの3ヵ国において現地調査を実施することができた。2020年度以降に現地で本格的な調査を行ったり、政策担当者や研究者、企業関係者らとの意見交換やセミナーを実施したりするための体制を作ることができた。 ・現地調査の結果や初歩的な研究成果を報告したり、論文として発表する機会を国内外で得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
・2020年度は本研究の第2年度であり、初年度に構築した研究基盤と研究体制をさらに強固にするとともに、文献調査やデータ収集、ヒアリング、意見交換や研究報告などを行うことで研究の一層の積み上げをはかる。 ・東南アジア諸国において現地調査を実施し、工業団地・経済特区訪問などの実地調査とヒアリングを行うとともに、質問紙調査のための準備も整えていきたい。 ・初年度から欧州や米国、豪州の研究者から共同セミナーの打診や研究報告の依頼があったため、研究の進捗状況次第では2020年度から積極的にアジア以外の地域でも研究報告や意見交換を進めていきたい。
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Research Products
(29 results)