2019 Fiscal Year Research-status Report
現代エジプトにおけるクルアーン解釈とその社会的受容ーカイロ大学とアズハル大学ー
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19K00089
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
大川 玲子 明治学院大学, 国際学部, 教授 (50434189)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | イスラーム / クルアーン / コーラン / エジプト / アブー・ザイド / 聖典解釈 |
Outline of Annual Research Achievements |
【論文執筆】「インド・シーア派少数派の近代的クルアーン(コーラン)解釈 アスガル・エンジニアによる女性の地位改革」(『研究東洋』10巻)を刊行し、現代ムスリムのリベラルなクルアーン解釈状況について論じた。「世界のクルアーン解釈と日本—多様な読み方に向かって」日本のイスラームとクルアーン編集委員会編『日本のイスラームとクルアーン 現状と展望』(晃洋書房)では日本と世界のクルアーン解釈について論じた。"Interpretation of the Quran in Contemporary India: Wahiduddin Khan’s Reading of Peace and Spirituality in the Scripture"(International Journal of Islamic Thought,16)ではインドの平和主義者のクルアーン解釈者について論じた。またカイロ大学教員であったアブー・ザイドに関する論文の執筆を終了し、論文集の一章として来年度に刊行されることが決まっている。本申請研究の本格的な成果の公表となる。 【海外出張】2019年は7月にモロッコ(タンジェ)での国際クルアーン学会に参加し、最新研究状況の把握と意見交換を行うことができた。さらに12月にエジプト(カイロ)を訪問し、カイロ・アメリカン大学や書店などで文献資料収集を行った。本テーマに関連する最新の研究成果も把握することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
エジプト出張において文献資料収集がほぼ予定通り行うことができた。 論文執筆も進み、1本は刊行され、もう1本は執筆が終了して刊行を待つ状況になっている。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナウイルス感染防止のために、海外渡航が極めて困難になったため、2020年度の海外出張予定は現在すべて再検討の状態となっている。早急にコロナウイルス感染状況が改善されれば、渡航が可能となれば予定通り海外出張を行う。だがそうならなければ、資料収集は2021年度に延期し、本年度は資料講読と論文執筆に専念することにしたいと考えている。
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Causes of Carryover |
2019年度は海外出張において予定よりも現地での支出(移動費など)が、現地協力者の助力により安くすんだ。この額は次年度に英語論文執筆を増やし、その校閲費としたい。
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Research Products
(3 results)