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2020 Fiscal Year Research-status Report

中世楽書の基礎的研究-『軆源鈔』を視座として-

Research Project

Project/Area Number 19K00140
Research InstitutionTaisho University

Principal Investigator

由井 恭子  大正大学, 総合学修支援機構DAC, 専任講師 (90734509)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywords體源鈔 / 中世楽書 / 管絃講 / 仏教説話 / 芸能説話
Outline of Annual Research Achievements

2020年度は、中世楽書『體源鈔』索引作成にむけての基礎的な作業、『體源鈔』が参照した書籍の分析、『體源鈔』に記載されている寺院における芸能の調査を中心に行った。その成果の一部を、『大正大学研究紀要』第106号に報告した。
①昨年度に引き続き、『體源鈔』索引作成に向けて「書名」「地名」「曲名」などの項目について、語句の収集作業を行い、項目ごとに統合した。2021年度は統合したデータをさらに整理し、索引として報告できるように作業する予定である。②収集した「書名」データをもとに、『體源鈔』のなかに、孫引きを含めどのような書籍が引用されているかを整理し、分析した。「書名」は、A日本の楽書/日本の譜、B日本の文学作品、C日本の歴史史料など、D中国の楽書/中国の譜、E漢籍、F経典/仏教書に分類した。このように膨大な種類の書籍を『體源鈔』が参照していたことが明らかになった。これらの書籍は、『體源鈔』以前に成立した『教訓抄』『続教訓抄』から引用する際、孫引きとして引用されたものも多い。どの部分が『教訓抄』『続教訓抄』からの引用部分か、どの部分が『體源鈔』独自の引用箇所かについて、今後引き続き検討していく予定である。②について、『大正大学研究紀要』第106号に報告した。③『體源鈔』に記載されている寺院における芸能の分析を進めた。興福寺の常楽会、十種供養、管絃講などについて、寺院資料、歴史資料などの調査を行った。これについても引き続き調査、分析を進めていく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究はおおむね順調に進んでいるといえる。2019年度から行っていた『體源鈔』索引作成に向けての基礎的な作業が、2020年度で終了した。2020年度は、『體源鈔』に記載のある書名を分類し、引用書籍についての分析を、『大正大学研究紀要』第106号に報告することができた。ただし、新型コロナウイルス (COVID-19)感染拡大により、調査などに出向くことでができず、写本版本の調査には遅れが生じている。

Strategy for Future Research Activity

2021年度は、2019年度、2020年度に『體源鈔』索引作成のために収集した、「書名」「地名」「曲名」などの項目についての索引を完成させ、報告する予定である。「書名」については2020年度に分析したので、そのほかの項目についても、分析を進めていきたい。
また、『體源鈔』に残されている、寺院における芸能の調査分析も引き続き進めていく予定である。常楽会、十種供養、管絃講などについて、寺院資料、歴史資料、芸能資料をさらに調査し、分析していきたいと考えている。

Causes of Carryover

新型コロナウィルス(COVID-19)感染拡大により、資料調査に出向くことができなかった。2021年度は感染状況を確認し、県をまたぐ移動が可能になったら、調査に出向く予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] 『體源鈔』の参照書とその特徴2021

    • Author(s)
      由井恭子
    • Journal Title

      『大正大学研究紀要』

      Volume: 106号 Pages: 39-50

    • Open Access

URL: 

Published: 2022-12-28  

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