2021 Fiscal Year Annual Research Report
明治文芸における新旧対立と連続性―近世文学および日本美術史との関連から
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19K00314
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
井上 泰至 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 人文社会科学群, 教授 (90545790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 聡美 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (00366999)
合山 林太郎 慶應義塾大学, 文学部(三田), 准教授 (00551946)
出口 智之 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (10580821)
松澤 俊二 桃山学院大学, 社会学部, 准教授 (60582822)
木村 洋 上智大学, 文学部, 准教授 (70613173)
日置 貴之 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任准教授 (70733327)
多田 蔵人 国文学研究資料館, 研究部, 准教授 (70757608)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 日本画 / 歴史画 / ヤンレ節 / 戦争劇 / 落合直文 / 正岡子規 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度を迎え、3回のオンライン研究会を行った。 5月29日(日)研究発表は、山本聡美氏 「やまと絵の近代 旧派形成をめぐる制度と言説」、増野恵子氏 「近代日本美術の歴史画題について」。8月10日(火)研究発表 合山林太郎氏「毒婦の造型と明治初期のメディア・ジャンル―ヤンレ節『名も高橋お伝の新聞』を視座として―」、合評会 日置貴之氏『明治期戦争劇集成』(私家版、2012年2月)、コメントは井上泰至、土田牧子氏。12月12日(日)研究発表 松澤俊二:「折衷派」再考ーー落合直文の作歌実践を視点にして」、合評会:井上泰至著『正岡子規 俳句あり則ち日本文学あり』(ミネルヴァ書房、2020年)。 第1回は、美術史の新旧ジャンルの更新、第2回は演劇における新派生成とニュース・戦争、第3回は、短歌の新派における位相の重層性が焦点化された。 以上で、美術史・演劇芸能・短歌・俳句ち最終年度に相応しく、全ての分野をカバーして日清戦争期までを中心とした、新派旧派の葛藤の様相について検討を行うことができた。新派旧派の対立は、メディアを舞台にした表層的な面が濃く、日清・日露の戦間期に、新旧が混淆して、ジャンルの形成・更新の基礎が生まれていく見通しがついた。 以上3年間の成果を集約して、勉誠出版で論文集を刊行することを決定し、残る日露戦争期への展開=ジャンル・制度の確定という問題の検討のため、新たに継続的に科研申請をすることを決定した。
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Research Products
(12 results)