2020 Fiscal Year Research-status Report
Japanese-Language Education as a Legacy of Colonial Manchuria
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19K00711
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
金 テイ実 九州大学, 留学生センター, 訪問研究員 (30733323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
郭 俊海 九州大学, 留学生センター, 教授 (20377203)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 「満洲事変」 / 在満朝鮮人 / 安全農村 / 鉄嶺 / 教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、鉄嶺安全農村と教育に焦点を当て、「安全農村」建設の背景、鉄嶺安全農村の実態、教育などについて考察したものである。「満洲事変」により、生存地を無くした在満朝鮮人は鉄道沿線に集まってきた。朝鮮人避難民の数が多くなるにつれて朝鮮総督府は満鉄監督下の東亜勧業に集団部落を建設させ、朝鮮人を統制しようとした。それにより満洲各地に1932年の鉄嶺安全農村を始めとして五つの朝鮮人安全農村を設けた。鉄嶺安全農村は主に平安道出身で、耕地一戸あたりただ2町しかなく、劣悪な環境で生活が営まれた。それにしても子弟に対する教育熱は高く、乱石山普通学校を設立したが、運営費が足りず朝鮮総督府の補助金を受けざるを得なかった。朝鮮総督府も補助金を名目にして朝鮮人学生に「忠良なる帝国臣民」を養成しようとしたのも本研究によって明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は文献研究であるため、史料調査が必要であるが、コロナ禍で、新史料の発掘ができなかったため、既に収集した史料を読み直して分析を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今まで収集した史料から満洲各地域に存在した学校(校舎)、学習者、教材、教師に視点を置いてに再度読み直し、分析を行う。それと共に、コロナ禍の進行状況によるが、日本・中国・韓国の史料所蔵機関に向かい、史料調査を行う。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で予定していた韓国での史料調査ができなくなったためである。コロナ禍の進行状況によるが、続けて海外史料調査を予定する。
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