2021 Fiscal Year Research-status Report
認知言語学的手法を応用したオンライン英語句動詞習得システムの開発
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19K00898
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
辻本 智子 大阪工業大学, 工学部, 教授 (30288758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮畑 一範 大阪府立大学, 人間社会システム科学研究科, 准教授 (20229876)
瀬戸 賢一 佛教大学, 文学部, 教授 (40154661)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 英語句動詞 / 英語前置詞 / メタファー / メトニミー / シネクドキ |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度(令和元年度)は『英語多義ネットワーク辞典』と『プログレッシブ英和中辞典 第五版』において培った句動詞に関連するリソースの再加工と例文素材の収集の時期と位置づけ、辞書の記述から教材への再加工は、まずその枠組みを確定するための、綿密な議論・検討が必要となるため、例会を開き、検討を重ねた。 最初に着手したのは、中学生から大学受験生までを主な読者層として市販されている英語句動詞の参考書として、現在入手可能なものを片端から買い揃え、その編集方針、解説方針、レイアウトも含めて、ひとつひとつの長所短所をリストアップすることだった。そこには大きく2つの編集方針が見られた。ひとつは動詞を中心とし、get up, get out, get on, get along, get down といったように動詞を見出しとして立てて整理して解説するもの。もうひとつは、get up, take up, break up, come up, go up, bring upといったようにparticle(不変化詞)を中心とし、使われる不変化詞を見出しとして立て、整理し、解説するパタンである。本研究では「アニメで学ぶ英語多義前置詞ネットワーク辞典」との連携を通じて、さらに効果的な学習システムの構築を目指す立場から、後者の編集方針を採用した。 令和2~3年度はコロナ禍に見舞われ、定期的に例会を開くこともままならず、コンテンツの執筆は思うように進んでいないのだが、そんな中とくに取り組んできたのは、やはり『英語多義ネットワーク辞典』で構築した前置詞のネットワークを生かして、前置詞のスキーマが句動詞の意味の展開に与える影響をなるべくわかりやすく解説することだった。3~4コマからイラストに音声解説を付けることとし、現在はひとつひとつの句動詞にどのようなイラストが適切かについて詳細な議論を少しずつ積み重ねている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2年目となる令和2年度はコロナ禍に見舞われ、定期的に例会を開くこともままならず、コンテンツの執筆は思うように進めることができなかった。残念ながら、自宅からオンライン会議に参加することが困難なメンバーがあったことも、計画の遅れた原因のひとつであったと言わざるを得ない。3年目の令和3年度についても、新型コロナの感染状況は一進一退で、なかなか積極的には研究会合を開くことができなかった。そんな中、メンバーのひとりが長期にわたって体調不良となり、ますます計画が遅れてしまう結果となってしまったのは、いたしかたないとはいえ、痛恨の極みであった。 現在は、ようやく定期的に会合をもつことができるようになり、療養中だったメンバーも参加できる状態にまで快復しつつある。無理のない範囲で少しずつではあるが、一歩一歩計画を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
「現在までの進捗状況」で述べたように、コロナ禍で従来の研究スタイルが維持できない状況で当初の予定どおり研究を進めることができなかった。メンバーがそれぞれ抱える問題も全面的にはクリアできたわけではないことも考慮し、今後の新型コロナ感染症の状況に対する不安も拭い去れない条件下であることから、当初の計画の規模を若干縮小することにはなるが、対象とする英語句動詞の種類を限定し、それらをより深く追究することに重きをおきたいと考えている。 そして、スマートデバイスの画面に適したデザインについて再度議論し直し、選ばれた英語句動詞を、生徒にも教員にも使いやすいインタフェースで提示できるように計画を練り直す予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた主たる理由は、コロナ禍で従来の研究スタイルが維持できず、当初の予定どおり研究を進めることができなかったことにある。また、研究計画の最終目標として英語句動詞学習サイトの構築を予定しており、次年度使用額は主としてそのシステムの構築などに使用する予定である。
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Research Products
(1 results)