2023 Fiscal Year Research-status Report
An approach to the fiscal sustainability of local government: Mechanisms of local tax survival
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19K01445
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
久保 慶明 関西学院大学, 総合政策学部, 教授 (00619687)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 税制 / 地方財政 / 持続可能性 / 公共政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究では「自治体財政の持続可能性を高める条件」を示すことを目的として「どのような場合に地方税制は存続するか」という問いの解明に取り組んでいる。少子高齢化や人口減少が進むなかで財政の持続可能性を高めるには、政治的に困難な合意形成を経た社会保障制度や租税制度の確実な実施が求められる。この研究が注目する税制の場合、納税・徴税義務者から理解や協力を得られれば税制は安定化して存続するが、得られなければ税制は不安定化して廃止に向かう。その分岐を解明するため、この研究では、日本の地方自治体が時限的に導入した税制が、更新され存続してきたことに着目し、質的調査と量的調査を用いた多角的な比較分析をおこなう。 2023年度は当初予定していた調査を完了することができなかったものの、前年度に引き続き、2つの作業を進めた。第一に、質的調査の継続的な分析を進めると共に、エリート及び有権者を対象とするアンケート調査の準備を進めた。第二に、地域社会の持続可能性に関するイシューとして、市民の政治行動や自然資源管理に関する研究成果を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前年度と同様に、所属機関変更に伴い十分な準備時間を確保できず、調査を実施することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画を完遂するため、さらに1年間の補助事業期間延長を申請し、承認された。2024年度は、まず、エリート及び有権者を対象とするアンケート調査を実施し、その結果を分析する。さらに、アンケート調査の結果を質的調査の結果と突き合わせ、「自治体財政の持続可能性を高める条件」を示す。
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Causes of Carryover |
前年度と同様に、2022年4月からの所属機関変更に伴い、十分な準備時間を確保できず、当初予定していた調査を実施することができなかったため、次年度使用が生じた。2024年度に当初から予定していた調査を実施するために使用する。
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