2020 Fiscal Year Research-status Report
New Perspectives on Hybridity in Peacebuilding
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19K01524
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
西川 由紀子 同志社大学, グローバル・スタディーズ研究科, 教授 (70584936)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 人権 / 平和構築 / ミャンマー |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目においては、既存研究を踏まえたうえで研究課題についてさらに深く文献調査を行い、オンラインにて聞き取り調査の一部を実施した。主な概要は以下の通りである。 1)既存研究の整理から、本研究の焦点をグローバルガバナンスにおける平和構築と人権をめぐる議論に焦点を定めた。理論的整理を後述の事例研究に組み合わせ、論文を作成し、国内の学会にて報告を行った。 2)これらの近年の変化について理論的論考を検証した。理論的論考は、3年目以降の研究成果と照らし合わせ、新たな論文にまとめる予定である。 3)事例研究では、特にミャンマーに焦点をあて、オンラインによる聞き取り調査を行った。既存研究で争点になっている歴史的見解と、今日の紛争となっている地域に関して、現地及び他の国の研究者から聞き取りを行った。現地調査は、新型肺炎の状況に鑑み次年度に延期することとした。 本年度の研究成果は、国内外の学術会議で報告を英語及び日本語で行った。国内の学会報告では、ミャンマーの状況について、国際人権法および人権をめぐるグローバルガバナンスの観点から報告を行った。海外の学術会議では、平和構築による外部介入が現地の政治に与える影響について報告を行った。これらの学術会議での報告により、多くの有益なコメントが得られたことから、3年目の調査へ向け、研究課題を掘り下げていく予定である。また今年度の成果は、学術会議の報告集および共著書の章として英語で出版された。研究3年目以降には、本研究の最終年度へ向けて単著にまとめる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は海外における学術調査が難しいと予想されたことから、多くの聞き取り調査をオンラインで実施する方向に変更し、予定通り研究を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の3年目では、事例研究に重点をおき、オンラインを活用しながら聞き取り調査を実施する予定である。1-2年目に重点的に取り組んだ先行研究の整理と、本研究にかかわる理論的枠組みの検討をもとに、対象国の状況について聞き取り調査を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
今年度は、事例研究にかかる海外出張を予定していたが、新型肺炎の影響により海外への渡航をすべて3年目以降に延期したため次年度使用額が発生した。次年度においては、4件の海外出張を予定している。
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Research Products
(7 results)