2020 Fiscal Year Research-status Report
北欧におけるイノベーション政策の刷新とそのミクロ的基礎としての触媒組織・人材
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19K01650
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
徳丸 宜穂 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00387656)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | イノベーション政策 / 触媒作用 / 進化的政策 / 公共空間 / ミッション指向型イノベーション政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は新型コロナウイルス感染症のため,予定していた現地調査とその分析を行うことができなかった.そのため,調査を行わずに可能な次のような研究を行った. 第1に,前年度までに行った事例調査の結果を詳細に分析しながら,「触媒作用」「進化的政策」の概念と,そのための制度的条件となる「公共空間」の概念を明確にする研究を行った.この結果については,2度の学会発表を行った.この内容については,計画している著書の骨格とする予定である. 第2に,公開されている政策文書や議事録を詳細に検討することにより,「ミッション指向型イノベーション政策」の政策形成過程について,日欧比較分析を行った.その結果,政策の趣旨としては極めて両者とも似ているものの,欧州の方がステイクホルダーの参画を伴いながら,現実の社会問題を反映した政策形成となっていることが分かった.逆に日本は科学技術プッシュ型の政策が指向されていることが特徴であり,問題をはらんでもいると考えられる. 第3に,公共調達を行う自治体への質問紙調査を実施した.この調査は,フィンランド国立統計局に委託して実施したもので,約200の自治体から回答を得ることができ,内容的にも先例がない調査である.この調査結果については,2021年度中に分析を行う.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響により,予定していた現地調査とその分析を行うことができなかったため.
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度の渡航も難しいと思われるので,Zoomなどを用いたオンラインでの聞き取り調査や情報収集を行う.また,昨年度に実施した質問紙調査の結果を分析することや,ネット上で可能な資料調査を行うなど,実地訪問をせずに行える調査・分析を徹底して行うことによって,渡航が可能になった時点での実地調査が効率的・生産的にできるようにするための準備を行うことに注力したい.
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症の影響により,海外渡航が不可能となり,予定していた現地調査が全くできなかったためである.渡航が可能となった時点で,遅れている現地調査を直ちに実施する予定であり,そのための予算として使用する計画である.
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