2022 Fiscal Year Annual Research Report
Qualitative Comparative Study of Corporate Governance and Business Transformation Process in Entrepreneurship
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19K01891
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山田 仁一郎 京都大学, 経営管理研究部, 教授 (40325311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒木 淳 横浜市立大学, 国際商学部, 准教授 (00736689)
吉村 典久 大阪公立大学, 大学院経営学研究科, 教授 (40263454)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ピボット(事業転換) / 企業統治 / 出口戦略 / 社外取締役 / 経営層(TMT) / アントレプレナーシップ / 質的比較分析(QCA) / ベンチャー |
Outline of Annual Research Achievements |
研究成果の1つは、企業家研究フォーラム賞となった「バイオベンチャーのピボット」という実証研究で、ベンチャー企業の経営戦略の事業転換に対する萌芽的研究を、その企業統治特性や事業特性を踏まえた内容で、今後の研究の里程となった。研究成果の2つ目は、組織科学誌に掲載された「経営者による企業統治の監視中和化のメカニズム:女性取締役選任の先行要因の質的比較分析」であり、日本企業が女性を取締役に選任する要因について、質的比較分析(QCA)を用いて、新たな規範に従いながらも、外部からの監視を中和化させる複数のアプローチが存在することを明らかにした。その複雑な配置構成的な因果関係のアプローチには、外圧の源泉と組織の脆弱性の組み合わせ条件が存在し、経営者による役員会のジェンダー多様性を用いた企業統治の監視中和化のメカニズムが示唆される。 それ以外にも研究成果としては、Management Research Review誌に掲載された「A systematic bibliometric review of the strategic entrepreneurship domain」であり、戦略的アントレプレナーシップに広範囲な研究課題を解明する端緒をつくった。また、共同研究者による骨太な研究書「スピンオフの経営学」も上梓され、また高い評価を受けている。ただ、パンデミックの影響があり、豪日比較の実証研究については、Entrepreneurship Research Exchange Conference (ACERE) Conferenceでの発表後、論文は国際学術誌に現在投稿中のものと、データセットをフォローアップして拡充し、別論文としても投稿準備中である。
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Research Products
(20 results)