2021 Fiscal Year Research-status Report
Entrepreneurship and social network
Project/Area Number |
19K01900
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Research Institution | Nagoya University of Commerce & Business |
Principal Investigator |
石井 正道 名古屋商科大学, 経営学部, 教授 (60356277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢本 成恒 名古屋商科大学, 経営学部, 教授 (10635775)
亀倉 正彦 名古屋商科大学, 商学部, 教授 (60329688)
柳 承辰 名古屋商科大学, 経営学部, 講師 (80580307)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | アントレプレナーシップ / ソーシャルネットワーク / ヒューマンキャピタル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、Creation型とDiscovery型の2つのアントレプレナーシップの間で、ネットワーク活動に関して違いを明らかにし、アントレプレナーシップにおけるネットワークのマネジメント方法に関する知見に貢献することである。コロナによりインタビュー調査ができなかったため、本研究に新しい視点をもたらす要因を探すために先行研究を調査した。それらを下記に示す。 不確実性への対応:アントレプレナーの活動は不確実性下で行われる。その不確実性への対応について、アントレプレナーは「将来を予測して対応する (prediction based strategy)」か「手持ちの資源でできることから行う(control-based strategy)」か、どちらかを行うことが考えられている。ここに研究余地がある。Prediction basedなら予測に基づき新たにネットワークを形成し、control basedなら既存ネットワークの活用が考えられる。 Human Capital(人的資源):アントレプレナーシップの研究分野では事業機会のアイデアを生み出すときにアントレプレナーの知識、経験、専門性など(human capital)が重要な役割を果たすことを示す研究がある一方、心理学等の研究分野では、専門性に固執すると新しい発想ができない(むしろ、何も知らない方がアイデアが出る)といった主張が存在し、未解決な問題として残っている。研究課題として同時に取り組む可能性を残しておきたい。 情報:先行研究によると、アントレプレナーが事業機会を形成するプロセスでネットワークからどのような情報が得られ、どのように使われ、どのように行動するか、についての実態はわかっていない。今までネットワークの種類や構造ばかり注目してきたが、重要な課題だと思うのでインタビュー調査が実施できたときには取り組みたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究の研究手法はインタビューによるデータ収集を基本とした複数ケーススタディのため、コロナによってインタビュー調査ができないため、大幅に遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
新年度はまだコロナが収まっていないため、当面既存のデータについて本年度抽出した新しい視点の一つ(例えば不確実性への対応)のもとに分析をし、論文作成に取り組む。その後、コロナが収まった場合は、新たにインタビュー調査を行って、従来予定した研究を実施する。もし、コロナが収まらなかった場合は、既存のデータについて本年度抽出した他の新しい視点(例えばHuman Capital)のもとに再度分析し、新たに論文作成に取り組む。ただし、いつコロナが収まるのか予想つかない。このため、収まった時期によって、もっとも良い成果が出る方法を選択するように柔軟に対応していく予定である。
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Causes of Carryover |
(理由)コロナのためインタビュー調査ができなかったため。 (使用計画)既存データの分析と論文作成、新データ収集分析のためのインタビュー調査の実施・分析・論文作成、学会への投稿、など。
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