2021 Fiscal Year Research-status Report
Conceptualization of Sustainable Branding and Development of Metrics for Sustainable Branding
Project/Area Number |
19K01944
|
Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
青木 茂樹 駒澤大学, 経営学部, 教授 (30298393)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 嚴也 関東学院大学, 経営学部, 教授 (60288347)
江戸 克栄 県立広島大学, 経営管理研究科, 教授 (80318592)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | サステナビリティ / ブランディング / CSR / ステイクホルダー / マーケティング |
Outline of Annual Research Achievements |
サステナビリティは環境問題や社会問題の包括的なテーマであり、企業においても多岐のセクションに跨る課題として一元的管理がし難いいテーマとなっている。マーケティング学説史における整理とサステナビリティの特異性を示すために、青木・江戸らは日本マーケティング学会のカンファレンス2021のポスターセッションにて「サステナビリティの潮流とマーケティングに求められる変化 ーサステナブル・マーケティングの定義の検討ー」を発表した。 サステナブル・マーケティングを「地球環境の再生および社会的公正を実現し、全ての人々のウェルビーイングと社会全体の持続可能な繁栄をもたらすために、顧客をはじめとする多様なステイクホルダーとの共創関係を通じたイノベーションにより価値を創造・提供する活動」と定義した。 一方、CSR研究の小山は、経営学史学会第29回全国大会において「市場課題解決装置としての企業から社会課題解決装置としての企業へ」というテーマで統一論題報告を行った。また、その報告内容を論文にまとめ、『経営学史学会年報第29輯』に投稿した。この研究では、サステナビリティ時代において企業活動がどう変化しているのかについて、仮説を探索することを目的とした。 さらに我々はJapan Sustainable Brands Index(JSBI)を監修し、2022年2月のサステナブル・ブランド国際会議の中で発表した。これは、日本のリーダー企業300社に対し、生活者(n=約15000)が評価した企業のサステナブル・ブランディングのランキングである。これは2年目の公表となるが、ある程度安定した傾向が見られ、調査方法の信頼性を確認できた。この調査により、生活者がSDGsに関して企業に期待することや業種間でのその違いもわかってきており、各企業の有効な戦略策定に繋がるであろう。今後は、この調査方法の精緻化を図る予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍で予定していた企業へのヒアリングによる定性調査をなかなか進めることができなかった。一方、JSBIによる定量調査を進めており、これを一部活用して企業の評価尺度の開発に繋げていく予定である。適宜、国内外の企業へのヒアリングは進めていきたい。
|
Strategy for Future Research Activity |
サステナブル・ブランディングの概念整理については、昨年の日本マーケティング学会にてその定義を提示した。今後、国内外の企業のヒアリングを通じて実態を伺いつつ、この批判的検討を重ねていきたい。 また評価尺度の開発については、JSBIの多段階での尺度化調査を実施し、妥当性の検証を行う。さらにサステナビリティの高い企業と生活者・消費者のエンゲージメントとの関係についても分析調査を行う。
|
Causes of Carryover |
国内外企業のサステナビリティ調査を実施する予定だったが、コロナ禍のため行動が制約された。今年度はコロナ感染状況を見つつも、積極的に調査活動を行い、最終成果としてまとめたい。
|